皆さんこんにちは。 日本マイクロソフトの広瀬と申します。 Microsoft 365ビジネス本部でWindowsとOfficeを含む Microsoft 365製品の プロダクトマーケティングを担当しております。 本日はご参加ありがとうございます。 こちらのセッションでは主にWindowsとOfficeの アクセシビリティ機能をご紹介させていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。 マイクロソフトでは全ての人が必要とする情報を得て 自分自身の能力を最大限発揮できるよう、 インクルーシブなコミュニケーションと コンテンツ作りを重視しています。 そのため、皆様に日々ご利用いただく WindowsやOfficeにも様々なアクセシビリティ機能を 標準で搭載しています。 まず初めにWindowsのアクセシビリティ機能を ご紹介します。 設定にある簡単操作にWindowsの アクセシビリティ機能がまとめられています。 パソコンがどういう状態にあるのか、 何が書かれているか 音声で読み上げてくれるナレーターという機能も Windowsに標準で入っています。 画面を拡大する機能もあります。 タブレットPCでは画面全体を ピンチイン・ピンチアウトで拡大縮小できますが、 Windowsの拡大鏡は一部分だけを拡大したり 拡大した部分を音声で読み上げるといったことも可能です。 カラーフィルターを使えば 画面の色を調整することも簡単にできます。 視覚に障碍がある方以外にも 画面が明るすぎて見えにくい。 画面が黒ベースのほうが見やすいといった方は いらっしゃいます。 通常のキーボードやマウスを使うのが難しいという方には キーボードを使いやすくする機能や代替機能があります。 例えばCtrlとAltとDeleteの3つのキーを 同時に押す操作を行いたい場合、 手に障碍があって 複数のキーを同時に押すことが難しい場合は 1つのキーを押して放して また次のキーを押すという操作で 同時に押してくれていることにする 固定キーという機能もあります。 また、マウスの操作では ポインタが思うように動かせないという場合、 マウスキー機能を使えば テンキーでポインタを移動させることができます。 分かりやすく説明した動画を公開していますので ぜひご参照ください。 スクリーンキーボードも Windowsに標準で搭載されています。 タブレットPCで画面上のキーボードを 使う方もいらっしゃると思いますが、 スクリーンキーボードは 大きさを変えることができますので 可動範囲の狭い障碍のある方や 小さいキーを押しにくい、 大きいキーボードを使いたいという方にも 使いやすくなっています。 また、スキャン機能を使うと キーボードが1行ずつスキャンされます。 スイッチ入力デバイスなどでPCに信号を送ることで スキャン場所が特定され目的のキーを押すことができます。 時間はかかってしまうかもしれませんが スイッチ1つでも信号を送ることができれば 文字を入力することができます。 Windowsには目の動きでマウスカーソルを動かす 視線制御機能も標準で搭載されています。 通常のWebカメラでは目の動きは捉えられないため、 別途アイトラッカーという 目の動きを捉えるデバイスが必要となりますが、 視線制御機能を使えば文字入力も 視線で行うことが可能となります。 コンテンツを作成する際に使用するフォントも アクセシビリティの観点では重要です。 ユニバーサルデザインフォントは 情報を確実に伝えるためのユニバーサルデザインに 配慮されたフォントです。 Windows 10にはモリサワ様が開発された UDデジタル教科書体と BIZ UDフォントが標準で搭載されています。 ユニバーサルデザインフォントを使用することで 多くの人にとって読みやすく認識しやすいコンテンツを 作成することができます。 続いてOfficeの機能をご紹介します。 まず初めにアクセシビリティチェックです。 例えば視覚に障碍がある方が 音声読み上げ機能を使って文書を読んでいると 写真や画像の部分は 何が表示されているのか分かりません。 そのために写真や画像に説明を付ける 代替テキストがあります。 アクセシビリティチェックでは 代替テキストが設定されているかチェックしてくれます。 最新バージョンではAIが画像を認識して、自動的に 代替テキストを提案してくれる便利な機能もあります。 また、読み上げ順序も重要です。 私たちはWordやPowerPointで作成されたコンテンツを 上から見ていきますが、 音声読み上げ機能は上にあるテキストボックスから 読むのではなく、作られた順番に読み上げます。 そのため私たちが最初に読むテキストも 音声読み上げ機能では 後から読み上げられてしまうといったことが発生します。 そうすると視覚障碍の方は 内容が理解できないということになってしまいます。 アクセシビリティチェックでは 読み上げ順序もチェックしてくれますので 読み上げ順序が正しく設定されているか 確認して修正することができます。 Microsoft 365とWeb版のPowerPointには 自動的に字幕を付ける機能があります。 スライドショーでプレゼンテーションを行う際に AIが話す音声を認識して 自動でテキスト化してくれるという機能です。 日本語で話して日本語の字幕を表示すると 聴覚に障碍のある方に向けた情報保障になります。 日本語で話して字幕は英語や中国語など 外国語で表示するといったことも可能です。 またその逆もできますので、 様々な国から参加者が集まるような場で プレゼンテーションを行う際の翻訳ツールとしても 活用することができます。 AIを活用した機能のため、 継続的に品質は向上しています。 現在、日本語でもかなりの精度となっていますので ぜひお試しください。 最後にイマーシブリーダーをご紹介します。 文章を読みやすく理解しやすく支援する機能です。 WordとOneNoteでご利用いただけます。 本セッションの初めのほうでご紹介した Windowsの読み上げ機能では Windows全体を読み上げますが、 今回ご紹介するイマーシブリーダーの音声読み上げ機能は 開いている文書の中だけを読みます。 そのため視覚に障碍のある方以外でも文章を読むより 音声で聞くほうが理解しやすいという場合や 長い文章を目で追うのが疲れるという場合など 幅広い用途で日常的に活用できる機能です。 読み上げ機能以外にもほかの行を隠して 読みたい行に集中して読みやすくする 行フォーカスという機能もあります。 多くの文字が並んでいる文書では 読んでいる場所が分からなくなってしまうので、 指で押さえながら読んだり 定規をあてて読むといった方には 一度お試しいただきたい機能です。 また、ページの色を変更する機能もあります。 ご紹介したようにイマーシブリーダーには 全ての人の学習を支援する機能が含まれていますので ぜひお試しください。 最後に本日ご紹介した アクセシビリティ機能に関連するリソースについて こちらのスライドにまとめました。 詳細情報の確認など 必要に応じてご参照いただけたらと思います。 本日ご紹介したWindowsやOfficeに搭載されている アクセシビリティ機能は 継続的なアップデートによる機能強化とともに拡充され、 より使いやすいものに進化していきます。 皆さんの毎日の業務がより快適に、 そして効率的になるようお手伝いする アクセシビリティ機能。ぜひ使ってみてください。 私のセッションは以上となります。 最後までご参加いただき、ありがとうございました。