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やりたいこと、はじめてみよう

屋外でノートパソコンで作業する内田康穂

大学生・内田泰歩さん

2. 「背伸びをせずに、いまできることを最大限伸ばしてくれる」

グラフィック レコーディングに挑戦したいと考える内田さんは、モダン PC を使って Office を使ったチャレンジをしています。
全 3 回の記事でその姿を追います。

グラレコを始めて、数か月。

トークセッションやセミナーなどのイベントの内容を聞きながら、リアルタイムでグラフィカルにまとめ上げるグラフィック レコーディング。

いまや「グラレコ」として認知されるようにもなったこの表現に挑戦したいと、タッチペンモデルのモダン PC を手に取った大学生の内田泰歩さん。モダン PC を実際に手に入れてからの半年間で、実に 30 弱のイベントに参加し、グラレコの腕を磨いてきました。

「つい先日参加したイベントは、私にとって大事なイベントでした。約 1 年前、私がグラレコに興味をもつきっかけになったイベントを主催されていた方々と再会する機会だったんです」

多くの会合が中止を余儀なくされているなか、オンラインのみで開催されることになったイベントの様子を、内田さんはていねいに聞き取りながらグラレコを作成。すぐにそのグラレコを SNS にアップしていきました。

「そうしたら、たくさんの方々がシェアしてくれて。登壇されている人にもイベントに参加できなかった人にも、内容を共有できることの喜びを感じました」と言う内田さんは、さらに続けます。

「グラレコをつくった私への感謝の声もいただきましたが、むしろ、新しいことを始めるきっかけを与えてくれたことに、私の方がありがとうって言いたい気持ちでいっぱいでした」

新しいことを始めるきっかけを与えてくれたことに、私の方がありがとうって言いたい気持ちでいっぱいでした。

モダン PC とグラレコの相性。

内田さんがグラレコをつくるときに使うのは、モダン PC 一台だけ。2 つのアプリケーションを、状況に応じて使い分けます。

「OneNote を使うことが多いのですが、描いた線をあとで移動したり色を変えたりできるのは、すごく便利です。登壇者の方々がお話しされる情報量が多いイベントのときはとくに重宝していて、書き込んだ情報を入れ替えできる。『編集』できるので、グラレコだけを見た人でもイベントの内容を理解しやすいものに仕上げられます」

OneNote は、描く領域は無限大。どんなにイベントが長丁場になったとしても、いくらでも描き込めます。

一方の Canva は、無料で提供されているアプリケーション。主にプレゼンテーションをするときにスクリーンに映し出すスライドをつくるためのアプリケーションのため、描き込めるスペースは限られています。

OneNote が制限なく自由に情報を追加できるのに比べ、Canva は非常に限定的に思えますが、内田さんは「場合によっては、それがいいときもある」といいます。

「グラレコ中は、どうしても『あとどれくらい描けるか』を考えながら、空きスペースを意識せざるをえません。自ずと『あとどれくらいのお話が語られることになるのか』を推し量らざるをえなくなります。そうやって数を重ねるうちに、お話の核心をつかみ、簡潔にまとめる能力が養われてきたきがします」

内田康穂が窓際とテーブルの上でノートパソコンで作業している2つのフレーム

開花した、もうひとつの能力。

「私、絵がそんなに上手じゃないんです。だから、グラレコも、ついつい文字が多くなっちゃう」と言う内田さん。

確かに、よく知られるグラレコでは、イベントの出席者の似顔絵や語られた内容をイラスト化したものなど、“絵”の要素がふんだんに使われています。

「絵をもって上手く描けるようになれればいいのですが、同時に、ムリはしないようにしたいとも思っているんです。色使いひとつとっても、工夫できることはまだまだありますし、何より、情報を整理することそのものに、価値があると思っています」

数多くのイベントに足を運び、あるいはオンラインのウェビナーを受けてグラレコを続けるなかで、内田さんは、自分のなかで磨かれていく“新たな力”があったと言います。

「お話をされている方が何を言いたいのか、より深く、広く察することができるようになった実感があるんです。その言葉にどれだけの熱をもって話しているのか、次にどんな話をしようとしているのか。人がお話しされるときの、“全体の流れ”のようなものを把握する能力を身につけられたのは、グラレコの思わぬ収穫です」

自分のなかに新たな気づきを得た内田さんは、これまで以上にグラレコの魅力に引き寄せられているようです。

やりたいこと、はじめてみた私たち

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