1. データの整理・抽出ができるフィルター機能とは
フィルター機能を使えば、一覧表やデータリストから特定の条件を満たすデータを抽出できます。
抽出する条件は任意で設定でき、複数の条件の設定も可能です。
また、データの並べ替えもできます。
2. フィルター機能の基本的な使い方
まず、フィルター機能の基本的な操作方法を紹介します。
前提として、フィルター機能を使うには一定の条件を満たした一覧表やデータ リストが作成されている必要があります。シートの最初の行に項目名が入力されており、表やリストの上下左右に空白のセルがあることが条件となります。
2-1. フィルター機能の操作方法
フィルター機能は、マウス操作と、キーボードのショートカット キー操作で利用できます。
マウスでの操作
フィルター機能を使いたい表内のセルや項目名を選択し、「ホーム」タブのリボン メニューにある「並べ替えとフィルター」アイコンをクリックし、表示されるメニューから「フィルター」を選択します。
ショートカット キーでの操作
ショートカット キーを使ってフィルター機能を使いたいときは、フィルター機能を使いたい表内のセルや項目名を選択し、[Ctrl]+[Shift]+[L]キーを押します。
フィルター機能が起動すると、次のように項目名に▼ボタンが表示され、ドロップダウン リストからフィルター機能を使ったさまざまな操作ができるようになります。
フィルターの解除方法
フィルターを解除したいときは、「リボン、マウスでの操作」「ショートカット キーでの操作」ともに、かけたときと同じ操作を行うことでフィルターを解除できます。
2-2. 並べ替え方法
次に、フィルター機能を使ったデータの並べ替え (昇順、降順) の操作を紹介します。
並べ替えは、ドロップダウン リストがなくても行えます。
まず、並べ替えを行いたい列のセルを選択します。
「ホーム」タブのリボン メニューにある「並べ替えとフィルター」アイコンをクリックし、表示されるメニューから「昇順」または「降順」を選択します。
以下は、「在庫金額」が少ない順 (昇順) に並べ替えた例です。
在庫金額が少ない順にデータが並び変わりました。
2-3. いろいろなフィルターの紹介
ドロップダウン リストを使うと、さまざまな条件でデータを抽出したり、並べ替えたりできます。ここでは、ドロップダウン リストを使ったフィルターの操作方法を紹介します。
ドロップダウン リスト
▼マークを押して表示されたドロップダウン リストから抽出する方法です。
ドロップダウン リストをクリックすると、「昇順」または「降順」の並べ替えの他、その列の入力データ内容から、データ抽出候補が表示されます。
次の画像は仕入先から A商事のデータのみを抽出する例です。
「仕入先」列のドロップダウン リストを開き、「A商事」のみにチェックを入れ、「OK」ボタンをクリックします。
次のように、A商事のデータのみが抽出されます。
この他にもドロップダウン リストを使うと、次に紹介する各種のフィルターを使ってデータを抽出することができます。
テキスト フィルター
特定のテキストを含むデータを抽出する方法です。
文字列が入力された列ではテキスト フィルターによって、特定のテキストを含むデータを抽出できます。
以下は、商品名から「バネ」または「ばね」を含むデータを抽出する例です。
「商品名」列のドロップダウン リストを開き、「テキスト フィルター」を選択して「指定の値を含む」を選択します。
「オートフィルター オプション」ダイアログ ボックスが表示されるので、「商品名」の上段に「バネ」、下段に「ばね」を入力し、「OR」にチェック、右側のプルダウン メニューより上段下段ともに「を含む」を選択し、右下の「OK」ボタンをクリックします。
商品名列から、「バネ」または「ばね」を含むデータが抽出されました。
日付フィルター
指定の日付、指定した前後の日付などを抽出する方法です。
日付データが入力されている列では、日付フィルターによって特定の日付や期間のデータを抽出できます。
以下は、在庫確認日が 2021 年 4 月 1 日以降、2021 年 9 月 30 日以前のデータを抽出する例です。
「在庫確認日」列のドロップダウン リストを開き、「日付フィルター」を選択して「指定の範囲内」を選択します。
「オートフィルター オプション」ダイアログ ボックスが表示されるので、入力欄の右側にあるカレンダー ボタンでカレンダーを呼び出し、在庫確認日の上段に「2021/4/1」、下段に「2021/9/30」を入力します。
続いて「AND」にチェックを入れ、右側のプルダウン メニューより上段に「以降」、下段に「以前」を選択し、右下の「OK」ボタンをクリックします。
在庫確認日が、2021 年 4 月 1 日以降、2021 年 9 月 30 日以前のデータを抽出することができました。
数値フィルター
指定の数値より小さいデータや大きいデータ、指定の数値と等しいデータなどを抽出する方法です。
数値が入力された列では、数値フィルターを使って、特定の数値や範囲のデータを抽出できます。
以下は、在庫金額が 3,000 円未満のデータを抽出する例です。
「在庫金額」列のドロップダウン リストを開き、「数値フィルター」を選択して「指定の値より小さい」を選択します。
「オートフィルター オプション」ダイアログ ボックスが表示されるので、在庫金額の上段に「3000」と入力します。続いて右側のプルダウン メニューから「より小さい」を選択し、右下の「OK」ボタンをクリックします。
在庫金額が、3,000 円未満のデータを抽出することができました。
色フィルター
色付きのセルやフォントからデータを抽出する方法です。
次の表のように、セルの背景を色で塗りつぶしている列がある場合など、背景色やテキスト色でフィルターを使うことができます。
以下は、セル背景が「黄色」のデータを抽出する例です。
色付きのセルがある列、例の場合は、「商品名」列のドロップダウンリストを開き、「色フィルター」を選択して「セルの色でフィルター」から「黄色」を選択します。
セル背景が「黄色」のデータを抽出することができました。