1. 偽サイト/詐欺サイトの概要
まず、偽サイトや詐欺サイトの概要と誘導の手口、目的を紹介します。
1-1. 偽サイト/詐欺サイトとは
偽サイトとは、実在する企業の名前を騙り、その企業のサイトに似せた偽のサイトを作成公開して詐欺を行うサイトを指します。
一方、詐欺サイトとは個人情報を盗む、金銭を騙し取るなどの詐欺を行う目的で作られた悪質なサイトのことです。
1-2. 誘導の手口と目的
では、偽サイトや詐欺サイトにおける誘導の手口や目的には、どのようなものがあるのでしょうか。
■手口
- メール、SNS、SMS
特定の企業やサービスを装い、偽サイトや詐欺サイトへ誘導する URL リンクを記載したメールやダイレクト メッセージを送り付ける手口です。ユーザーの不安を煽るようなタイトルが多く、次のようなタイトルは代表的な例といえます。
「お支払いが完了できませんでした」
「サービス停止のお知らせ」
【重要】○○カード重要なお知らせ」
「お支払い方法変更のご案内」 - Web 広告
Web サイトの広告や SNS の広告をクリックあるいはタップすることで、偽サイトや詐欺サイトへ誘導する手口です。著名なサイトや SNS に表示される広告の中にも、偽サイトや詐欺サイトへ誘導するケースがあるため、安心とはいえません。正規の商品画像を使って大幅な値引きやセール期間を限定し、ユーザーを煽る広告などが確認されています。
また、アドウェアとよばれる不正なプログラムを使って頻繁に画面上に広告を表示し、偽サイトや詐欺サイトに誘導する事案も増えているため、注意が必要です。
■目的
偽サイトや詐欺サイトは、ユーザーに次のような被害を与えます。
- ネット ショッピング詐欺
有名なショッピング サイトを装った偽サイトの場合、商品購入のための決済後も、商品が届かなかったり、フェイク商品が届いたりします。また、クレジット カード情報をはじめとした個人情報を入力した場合、不正利用されるおそれもあります。 - フィッシング詐欺、オンライン バンキング詐欺
正規のサービスを装った入力フォームから ID やパスワード、クレジット カード情報を盗み出します。盗み取った情報によって預金が引き出される、クレジット カードを不正利用される、個人情報の売買など不正利用の被害などがあります。 - ワン クリック詐欺
送付されたメッセージや Web サイトに記載された URL をワン クリックしただけで契約成立と見なされ、不当に料金が請求されます。