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テレワーク (リモート ワーク)、ハイブリッド ワークは英語でなんていう? 在宅勤務の英語表現と海外におけるリモート ワーク事情

2021 年 12 月 15 日

2019 年に始まった「働き方改革」推進で注目を集め、2020 年の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、急速に普及したリモート ワーク。感染者数が落ち着き始めた現在、感染リスク回避に関係なく、新しい働き方として引き続き継続採用する企業も多くあります。また、ひとつの新しい価値として、海外ビジネスがやりやすくなったとの声も聞かれるようになりました。そこで今回は、海外のリモート ワーク事情に注目。各国のビジネス パーソンのリモート ワーク活用法や、そもそも英語で「リモート ワーク」と表現して通用するのか。諸々探っていきたいと思います。

1. リモート ワークの海外事情

コロナウイルス感染症の影響により、通勤をせずに仕事ができる「在宅勤務」をはじめ、働く場所を選ばない、「リモート ワーク」という新しい制度が注目され、大手企業を中心に続々と導入されてきました。ところがこの「リモート ワーク」という制度は、日本企業においては大変目新しい制度だとしても、実は海外、特にアメリカでは大変ポピュラーな制度だったりします。そのためグローバル企業の日本法人では、コロナ禍に見舞われた直後からリモート ワークを導入。そこから日本企業にも広がっていきました。

自宅のデスクでノート PC を操作する人物

1-1. コロナ禍以前におけるアメリカのリモート ワーク事情

日本に比べて海外、特にアメリカでは、年々、リモート ワークの導入企業が増加傾向にあります。どうしてリモート ワークが一般的な働き方として受け入れられてきたのでしょうか。一般的にアメリカはリモート ワーク発祥の国と言われており、コロナ禍以前からすでに普及が進んでいました。

少し古いデータで、なおかつ調査年次が揃っていませんが、ある公的な機関の発表によるとアメリカ 85.0%、イギリス 38.2%、ドイツ 21.9%、日本は 19.1% と、アメリカは圧倒的にリモート ワーク導入率が高くなっています。

ただし、日本の導入率は従業員規模が 100 人以上の企業を対象とした調査 (2018 年) となっているため、従業員規模 100 人未満の企業を含めたリモート ワークの導入率はさらに低くなっていると考えられます。ちなみにアメリカのデータは 2015 年のものです。 

1-2. コロナ禍中におけるリモート ワーク事情

コロナ禍において、海外企業のリモート ワーク事情はどのようになっているのでしょうか。元々、80% 以上の企業がリモート ワークを導入しているアメリカでは、週 5 日以上の在宅勤務者が 17% から 44% と大幅に増加。イギリスでもリモート ワーク従事者の割合が 38.2% から 約50% に増加しました。

フランスでは、リモート ワークに関する労使の合意が 2020 年 11 月に成立するなど、当然のことながら急激に普及が進んだり、リモート ワークが実施しやすい環境が整いました。アメリカの隣国カナダも比較的、リモート ワーク導入企業が多くなっています。しかし、カナダは労務時間に厳しい法律があり、業務時間とプライベートの切り分けが難しくマネジメントが難しいようです。

日本の場合、大手企業やベンチャー企業を中心に、一時的にリモート ワーク熱が高まりを見せましたが、中小企業においては普及も進まず、新型コロナ感染者数が低下し、緊急事態宣言が解除されると同時に、一気に通勤電車が満員になるような状況です。

1-3. アメリカでリモート ワークが普及している理由

どうして、リモート ワーク導入に関して、日本は諸外国、特にアメリカに大幅に後れを取っていたのでしょうか。それは、企業における評価制度の違いが考えられます。日本とは違い、アメリカでは個人に成果が求められ、責任が明確です。極端な言い方をすれば、どこで何をしていようと成果さえ上げれば評価されますし、成果が上がらなければ契約が解除になる、非常に単純な制度です。

ところが日本の評価制度は違います。成果は個人ではなく、組織に帰属します。すなわち個人のマンパワーではなくチームワークが重んじられます。チームの中にはそれぞれの役割があり、横並びで明確な評価基準を持ちづらい特徴があります。突出するより、きちんと真面目に組織に貢献する姿勢や態度が評価されます。すなわち、マネジメントスタイルがリモート向けではないということです。

ソファに座って ノート PC を見ながら携帯電話で通話をする人物

1-4. リモートにより海外ビジネスがやりやすくなった

最近のニュースでも見聞きするように、日本に比べて諸外国、特にヨーロッパにおいては、なかなか新型コロナ感染数が減少せず、ビジネス目的の渡航もままなりません。しかし、考え方によっては、リモート ワークが普及したことで海外ビジネスがやりやすくなったという見方もあります。

物理的な移動時間がなくなれば、当然、海外のパートナーとのコミュニケーション量が増加します。欧米諸国は言わずと知れたコミュニケーションを重視する世界ですから、リモート商談を繰り返し、信頼関係を構築することができます。新型コロナ感染症が世界的に落ち着いてくれば、一気にグローバル ビジネスも動き出します。そのときのために、海外のビジネス パートナーとリモートで繋がっておくことが重要です。

ちなみに、グローバル専門の人材紹介会社が、リモートワークを導入しているグローバル企業に対して、その実態を調査したアンケート結果が公表されています。それによると、リモート ワークを導入した結果として、多くの企業が社員の業務パフォーマンスは変わらないと認識。約 8 割の企業が、今後もリモート ワークを継続すると回答し、その半数が半永久的に継続すると答えています。

感触としては、生粋の日本企業に比べてもリモート ワーク継続には意欲的で、この調査結果からも、コミュニケーションを重視する海外ビジネスはむしろやりやすくなったものと容易に推測されます。

1-5. 海外のハイブリッド ワーク事情

近年では、海外でもリモート ワークだけではなく、現場で直接やり取りすることも重要視され、リモート ワークとリアル出社の合わせ技、いわゆる「ハイブリッド ワーク」を導入する企業も増えています。

マイクロソフト社が、米国時間の 3 月 2 日に公開した “Hybrid work is here. Are you ready?” というメッセージの中に、この「ハイブリッド ワーク」への言及があります。

そこには、マイクロソフトは「ハイブリッド」こそがこれからの働き方だと確信。それを実現するために「優れた柔軟性で従業員を支援するための方針の策定」「物理的空間の再考」「いつでもどこからでもつながり合えるテクノロジーへの投資」という三つの軸の戦略を進めているとしています。また、「多くの組織が柔軟な働き方に関して本腰を入れている」とし、以下の 3 つの先進的企業の名前をあげています。

Twitter は、従業員に対してリモート ワークを「恒久的」に認めると宣言。Dropbox は、個人の仕事に集中するためのオフィス空間を原則的に廃止し、会議やコラボレーションのための物理空間に変えることを発表したといいます。さらに Spotify は、世界中どこからでも働ける勤務形態と、ニューヨークやサンフランシスコ並みの給与を提示したと記されています。
マイクロソフトは、従業員は勤務時間の 50% まで在宅勤務が可能に。まさに上記の宣言通り、従業員がハイブリッドに働ける環境や制度を整えようとしています。

1-6. 日本におけるハイブリッド ワーク

日本における「ハイブリッド ワーカー」の定義は、コロナ禍以前は、企業に勤務する会社員でありながら、業務終了後や休日など就業時間外に副業となる活動を行う人や働き方を指す言葉として認識されていました。

ところがコロナ禍を経験し、リモート ワークが普及した段階で、リアル出社とリモート ワークを状況に合わせて使い分ける新しい働き方を表現する言葉として浸透していきました。海外では、先のマイクロソフトの例を見てもわかるように、リモートとリアルを組み合わせた柔軟な働き方を指す言葉と認識されています。

オフィスでの仕事と自宅での仕事を表すイラスト

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2. リモート ワークの英語表現

海外でも浸透している「リモート ワーク」。日本においても、「テレワーク」「モバイル  ワーク」をはじめ、複数の表現がありますが、海外ではどのように表現されているのでしょうか。

2-1. 「テレワーク」は和製英語?

リモート ワークは、Remote work と表記され、Remote = 遠隔という意味から、オフィスから離れた場所で働くというイメージがわき、きちんとした英語だということがわかりますが、「テレワーク」という表現は何となく、和製英語のようなイメージがあります。ところが、「テレワーク」は “telework” と表記され、しっかり英語圏で使われているれっきとした英単語です。しかもその意味は「(電話やパソコンなどを使って) 家から仕事をする」なので、まさに今、私たちが実施している在宅ワークそのものです。

また “telework” だけでなく “telecommute” という単語もあります。“commute” は「通勤する」という意味を持つ英単語で、テレワークを行うことの意義やメリットが 「通勤距離・通勤時間をなくすこと」にある場合に使用します。しかし、実を言うと “telework” も “telecommute” もあまり利用されてはいないようです。まったく意味が通じないということはないようですが、特に昨今のコロナ禍の中で実施される在宅ワークを指す言葉とは認識されていません。

ちなみに英語の “telework” は動詞なので、名詞として使う際には “teleworking” “telecommuting” となります。英語圏でどちらかというと「テレワーク」よりも 「テレワーキング」 の形で名詞として使われることが多いようです。

2-2. 自宅と自宅以外で働くこと表現を分けることも

先に述べたように、一般的にはオフィス以外の場所で働くことを総称して「リモート ワーク」と表現しますが、自宅と自宅以外の場所で働くことを明確に分けて表現する場合もあります。

日本語でいうところの「在宅勤務」は “Work from home” と表現されます。日本語に直訳すると 「家から働く」 となるのでイメージも着きやすいかと思います。この “Work from home” は “WFH” の略語で表現されます。
同じような言葉で “Work at home” という表現もありますが、この二つには微妙なニュアンスの違いがあります。“Work at home” は単に 「家で働く」 の意味となりますが、“Work from home” は、普段はオフィスで働いている人が家で働く、すなわちコロナ禍によって在宅勤務になった状態を指す言葉となります。元々、自営業など家で働いていた人にとっては相変わらず “Work at home” なわけです。

一方で、コワーキングやサテライト オフィス、ワーケーション先など自宅以外の様々な場所で働くことばこと、すなわち「どこからでも働ける」というニュアンスを表現する場合には、“Work from anywhere” “Work anywhere” といった表現を用います。この “Work from anywhere” は、WFA という略語として表現される場合もあります。英語では「在宅勤務」の対語 として使用されます。

2-3. リモート ワークの本当の意味

日本においてポピュラーに利用されている「リモート ワーク」、すなわち “Remote work” という言葉はどうでしょう。残念ながら日本の「リモート ワーク」とは若干ニュアンスが違った捉えられ方をしています。
“Remote work” は、常に離れた場所で働いているイメージを伴い、別地域や海外を拠点にしても働けるというケースで使用されるようです。もちろん、これもリモート ワークのひとつのカタチではあるので間違いというわけではありませんが、海外の方と話をするときには留意が必要です。

3. グローバル コミュニケーションで活躍する Microsoft Teams

グローバルなビジネス シーンにおいて、海外のビジネス パーソンとのコミュニケーションに「Microsoft Teams」が活用されています。

3-1. コロナ禍の影響で利用者が拡大した「Microsoft Teams」

多くのビジネ スパーソンが、海外拠点やパートナーとのミーティングに、「Microsoft Teams」を活用しています。「Microsoft Teams」は、Microsoft のサブスクリプション サービス「Microsoft 365」に含まれるグループウェアです。「Microsoft Teams」にはチャット・通話機能の他、ビデオ会議機能、ファイル共有機能、Office アプリとの連携機能があります。コロナ禍の影響もあってか、Teams の利用者は急増しています。日本マイクロソフトによれば、日本国内における「Microsoft Teams」利用者数は、1 億 4500 万人にのぼり、日経 225 の 94% にあたる企業が利用しています。

「Microsoft Teams」を活用すれば、スピーディな情報の共有はもちろん、メンバーのスケジュールやタスク管理、ファイル共有などが容易に可能となります。

3-2. 「Microsoft Teams」が海外コミュニケーションに最適な理由

海外の方とのコミュニケーションに「Microsoft Teams」がよく利用される理由は、いくつかありますが、まずその操作性があげられます。相手を招待するにはリンクを送るだけ。受ける側もリンクをワンクリックするだけで参加が可能。すぐに会議をスタートできます。
やはり圧倒的な知名度のある Microsoft 社製品なので、多くのグローバル ビジネス パーソンにとってポピュラーなツールである点が大きいです。

リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために

リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。
これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。

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