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2025/01/14

200 名超のデジタル オフィサー体制でガバナンスの効いた DX の民主化を実現! Microsoft Power Platform で約 7,600 人のコミュニティ メンバーが活躍する富士フイルムビジネスイノベーション

事業の主軸を「ビジネス DX」へとシフトし、「ビジネス イノベーション パートナー」としてお客様の変革をリードしている富士フイルムビジネスイノベーション株式会社。DX推進部と各部門の「デジタル オフィサー」が連携する体制で、社内業務の DX にも積極的に取り組んでいます。

そのためのツールとして活用されているのが Microsoft Power Platform。既に約 90 件もの成功事例が生まれています。

営業部門では帳票処理フローの自動化によって年間 1 万 8,000 時間の業務を削減。モノ作り・調達領域では AI Builder と Power Automate を活用することで、8 フォーマット/約 5 万枚の金型構造図のデータ化を、わずか 3 か月で実現しています。これまで使ってきた既存の RPA を Power Automate に移行することも検討中。人材 DX や事業 DX の推進においても、Microsoft Power Platform が重要な役割を果たすと期待されています。

FUJIFILM Business Innovation Co Ltd

※本お客様事例に記載された情報は制作当時 (2024 年 7 月) のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

DX 民主化推進の有力ツールになると評価し Microsoft Power Platform を採用

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、富士写真フイルム株式会社と米国ゼロックス社イギリス現地法人との合弁会社として、1962 年に誕生した富士ゼロックス株式会社 (以下、富士ゼロックス)。1970 年代は乾式普通紙複写機の市場を独占、その後はレーザー プリンターや複合機、これらを活用した総合文書管理ソリューションなどを提供してきましたが、近年では事業の主軸を「ビジネス DX」へとシフトし、「ビジネス イノベーション パートナー」としてお客様の変革をリードしています。

2021 年 3 月には、富士ゼロックスから富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 (以下、富士フイルムビジネスイノベーション) へと社名変更。2024 年に創立 90 周年を迎えた富士フイルム グループの一員として、グループ パーパスである「地球上の笑顔の回数を増やしていく。」の実現に向けた取り組みを積極的に進めています。その一方で、お客様の DX 支援に資するノウハウやスキルを蓄積するため、社内 DX も強力に推し進めています。

「2021 年 7 月に DX推進部を設立し、DX 推進を加速するための体制作りに着手しました」と語るのは、富士フイルムビジネスイノベーション DX推進部で部長を務める土屋 敬司 氏。ここで、各部門を積極的に巻き込んでいくための「デジタル オフィサー (DO) 体制」を明確化 (図 1)。2021 年 10 月には、各部門でデジタル化をリードする DO が任命されています。DO の数は、当社の全部門で 200 名以上。DX推進部の支援の下、業務課題の設定やデジタル技術による解決、部門内の教育などを推進しています。

このような社内業務 DX を支えるうえで重要な役割を果たしているのが、Microsoft Power Platform です。

「社内 DX の推進では当初から、IT 部門だけではなく全部門が参加する “民主化“ の方針を掲げており、Microsoft Power Platform はそのための有力ツールになると考えていました」と土屋 氏。また、当社のビジネス プロセス改革、ソリューション ビジネス拡大、業務生産性向上などを狙いとして、基幹システムを Dynamics 365 に刷新するプロジェクトが始まっており、その周辺システム含めて最適化していくには、Microsoft Power Platform が最適だという判断もあったと言います。「さらに、富士ゼロックス時代に Microsoft 365 を利用した業務プラットフォームを整備していたことも、採用を後押しすることになりました」。

DO 体制のスタート時点で、Microsoft Power Platform を積極的に使っていこうという方針を決定。その後半年かけて、その利用方法に関するガイダンスや教育コンテンツ、利用環境などが整備されていきます。2022 年 4 月には、これらのガイダンスや教育コンテンツを公開すると共に、社内コミュニティである「DX 実践者コミュニティ」と情報共有のための「DX ポータル サイト」もスタート。Microsoft Power Platform の活用ノウハウの共有や、疑問や問題が生じたときの助け合いを行えるようにしています。

土屋 敬司 氏, DX推進部 部長, 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社

社内 DX の推進では当初から、IT 部門だけではなく全部門が参加する “民主化“ の方針を掲げており、Microsoft Power Platform はそのための有力ツールになると考えていました

土屋 敬司 氏, DX推進部 部長, 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社

営業部門では帳票処理フローを大幅に効率化、DX プロジェクトの管理も Microsoft Power Platform で実現

「DX 実践者コミュニティ」の参加者は、2024 年 4 月時点で約 7,600 名を突破。参加者がここで質問を行うと、それに対する回答やコメントが 10 件以上寄せられるという、実に活発な活動が展開されています。

その一方で、DX に対する取り組み内容が「DX プラットフォーム」によって集中管理されていることも、大きな特徴だと言えるでしょう。図 2 に示す画面で各部門の DO が DX プロジェクトを登録、その全体像がダッシュボードで管理されているのです。これらは DX推進部によって作成されており、DX の入力画面は Power Apps、ダッシュボードは Power BI、データ蓄積はDataverse が活用されています。

2024 年 5 月時点で登録されている DX 事例の数は約 90 件、DO が関与していないものも含めるとさらに多くの社内事例が誕生しています。その一例として挙げられたのが、営業部門における帳票関連業務の自動化の事例です。

「営業部門にはさまざまな帳票がありますが、その処理フローにはかなり多くの手作業が含まれていました」と語るのは、このしくみを開発した、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 営業計画部 営業企画室 企画G マネジャーの北川 義一 氏。まず起票の際には、営業担当者が基幹システムから必要なデータをコピー & ペーストして Microsoft Word の帳票を作成。これを上長に送って承認を得た後、事務担当者が再び基幹システムに手入力していたのだと説明します (図 3)。

この業務の効率化に向けてまず取り組まれたのが、事務担当者による手入力の削減でした。「私はもともと大阪支社の営業事務のマネジャーであり、毎日のように帳票入力を行っていた事務担当者がいたため、これを最初に改善したいと考えました」と北川 氏。既存の RPA も 2021 ~ 2022 年にかけて市民開発により Power Automate へと移行し、さらなる効率化を進めていったと語ります。

次に行われたのが、営業担当者による起票の自動化です。2022 年 4 月に大阪支社で、SQL Server と Microsoft Excel VBA、Power Apps を組み合わせ、帳票の自動作成を実現。これを 2023 年 2 月に「大阪ツール」として、富士フイルムビジネスイノベーションの販売会社である富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社に展開していったのです (図 4)。

「帳票作成の自動化で営業業務が年間 1 万 5,000 時間、手入力を解消したことで事務業務が年間 2,000 時間の削減が可能になりました。2024 年 4 月には上長による承認アプリの開発を開始、これも含めると年間 1 万 8,000 時間の削減が可能になると試算しています。また管理台帳も自動的に作成されるため、手作業での管理も不要になりました」 (北川 氏)。

北川 義一 氏, 営業計画部 営業企画室 企画G マネジャー, 富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社

帳票作成の自動化で営業業務が年間 1 万 5,000 時間、手入力を解消したことで事務業務が年間 2,000 時間の削減が可能になりました。2024 年 4 月には上長による承認アプリの開発を開始、これも含めると年間 1 万 8,000 時間の削減が可能になると試算しています

北川 義一 氏, 営業計画部 営業企画室 企画G マネジャー, 富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社

モノ作り・調達領域では約 5 万点の金型構成図の仕様を一気にデータ化することに成功

Power Platform の AI Builder 機能を活用した事例も生まれています。その一例として挙げられたのが、モノ作り・調達領域で行われた、金型帳票のデータ化です。

「複合機は 1 万点もの部品で構成されており、その中には金型を必要とするプラスチック部品・板金部品が数多く含まれています」と言うのは、この仕組みを開発した、富士フイルムビジネスイノベーション モノ作り本部 生産企画管理部 コストマネジメントセンター マネジャーの高畑 翔 氏。金型の仕様が記載された「金型構造図」は過去の製品を含め 5 万点以上蓄積されていますが、それらは紙図面をスキャンした PDF 形式となっており、データとしては扱えなかったと説明します。

「金型構造図は設計担当者や生産技術担当者、調達担当者など、数多くの社員が次の新商品を開発する際などに参照し、コスト削減や品質改善につなげています。しかし、その金型の寿命や金型を載せる成形機サイズなどの『金型仕様』は、中身を開いてみないとわかりませんでした。そのため以前は 1 つ 1 つの金型構造図を開き、そこに記載されている金型仕様を Microsoft Excel などに個々人で転記するという、煩雑な作業が必要だったのです」。

この問題を解決する金型構造図のデータ化には以前にも挑戦していましたが、人手による作業ではわずか数百枚をデータ化するだけで 3 人月もかかってしまい、途中で諦める結果になったと高畑 氏。しかし DX の民主化推進で Microsoft Power Platform が使えるようになったため、改めて取り組むことにしたのだと言います。

富士フイルムビジネスイノベーションの金型構造図には、取引会社や地域に応じて数種類のフォーマットがあるため、まずは AI Builder でこれらの記載パターンを学習。その学習済みモデルに 5 万点の金型構成図を一気に流し込み、フォーマットごとの OCR 処理を自動的に行えるようにしました。OCR 処理の結果は Power Automate によって、自動的に社内データベースへと格納されるようになっています。

「2023 年 10 月に開発に着手し、3 か月後の 2024 年 1 月には 5 万点の金型構造図のデータ化を完了。以前は 1 枚の金型構造図をチェックするだけで 10 分程度かかっていましたが、今では金型仕様から検索できるようになったため、100 点を超える金型のチェックも一気にできるようになっています」 (高畑 氏)。

Microsoft Power Platform には幅広い機能が用意されており、アイデア次第でさまざまなものが作成できると高畑 氏。業務でやりたいことを実現するための、きわめて強力な武器になっていると言います。また北川 氏は、インターネット上に膨大な情報があるため、疑問が生じた際に簡単に解決できることも、大きな魅力だと指摘します。

「ここで紹介したのは社内業務の DX ですが、富士フイルムビジネスイノベーションでは人材 DX と事業 DX も含めた 3 本柱で DX を推進しています」と土屋 氏。人材 DX に関しては、関連部署との人材交流を積極的に実施し、より実践的な DX 人材育成を推進。Microsoft Power Platform の活用は、このような活動を通じて社員のモチベーションアップにも、つながっていると指摘します。

また事業 DX に関しては、自分でアプリを作成した経験を顧客に提案する営業担当者が増えていると北川 氏。高畑 氏も、AI を活用した金型構成図のデータ化は他のさまざまな紙帳票のデータ化に転用できるものであり、お客様への伴走支援でぜひ活かしていきたいと語っています。

「国内で行っているこれらの活動は海外へも広がっています。既にシンガポールでは 2024 年 3 月と 5 月の『DX Day』で DX 事例の発表会を行っており、日本でもこれらの事例を紹介しています。今後は、Dataverse に蓄積したデータを活用した市民開発の推進や基幹システムの周辺開発での活用、OCR や分類等の AI 活用、現在稼働中の RPA も市民開発に移行可能なものは Power Automate を使うことを検討中。Microsoft Power Platform の活用を拡大することで、3 本柱の DX をさらに加速したいと考えています」(土屋氏)。

高畑 翔 氏, モノ作り本部 生産企画管理部 コストマネジメントセンター マネジャー, 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社

2023 年 10 月に開発に着手し、3 か月後の 2024 年 1 月には 5 万点の金型構造図のデータ化を完了。以前は 1 枚の金型構造図をチェックするだけで 10 分程度かかっていましたが、今では金型仕様から検索できるようになったため、100 点を超える金型のチェックも一気にできるようになっています

高畑 翔 氏, モノ作り本部 生産企画管理部 コストマネジメントセンター マネジャー, 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社

写真左より、土屋 氏、北川 氏、高畑 氏
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