事業の核である 5G 通信をさらに磨くことで「つなぐチカラ」を進化させ、生成 AI の社会実装にも積極的に取り組んでいる KDDI。2023 年夏には会社横断組織である「KDDI Generative AI (KGA) CoE」を立ち上げ、社内での生成 AI 活用を加速しています。その一環として進められているのが「ミドル業務革新」に向けた取り組みです。KDDI の法人営業では、営業資料の作成や情報収集と整理にかなりの時間が費やされていましたが、この課題を生成 AI で解決することを目指しました。
そのために構築されたのが、Azure に過去の営業資料を取り込み、各ページのスライド画像と要約を生成するシステムです。Microsoft Entra ID でログインして資料検索を行い、検索結果には該当ページのスライド画像と要約を、プレビュー画面には検索キーワードと関連度が高いスライドのページにマークを付与し、必要な情報を短時間で探せます。要約の生成と検索プロンプトの補完には Azure OpenAI を活用し、GPT-4o、GPT-4o mini をユースケースに応じて使い分けています。
このシステムによって情報収集と整理の時間を大幅に削減。1 ユーザーあたりの資料作成における情報収集時間が約 74% 削減されたことがアンケート調査からわかっています。現在は次のフェーズとして、資料作成の効率化を支援する機能と、サマリーを生成する機能の実装および検証を推進中。営業サイクルの高速化や会議時間短縮などが実現できると期待されています。
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