「そうか!」チャートご使用にあたって
■ 目的
「そうか!」チャートは読み、書きに課題がある児童・生徒の学びと支援に ICT を活用することが有効である場合のアプローチ法と指導の評価を示しています。
■ 対象
(1) 指導者
「そうか!」チャートは読み書きに課題のある児童・生徒を指導される教員の利用を前提としています。
(2) 児童・生徒
「そうか!」チャートを利用して指導を受ける児童・生徒は小学 3 年生~中学 1 年生を想定しています。
(利用の前提として拗長音・促音等特殊音節が既習であること (2 年生以上) としています)
また、利用対象の児童・生徒には知的に遅れがないこと、視力・聴力に課題がないことを前提としています。
■ 読み、書きについての解釈
「そうか!」チャートでは書きは「伝わる」という役割を果たすものとして捉え、書き順や、終筆 (とめ・はね・はらい) を重視していません。
読みは文字を追って意味が取れることとして捉え、音読を重視しませんが、読みの状況を捉えるために音読を使用する場合があります。
■ 改善の評価
「そうか!」チャートから指導を導き、2 か月もしくは 4 単元程度の取組の後、困難の状況について再度アセスメントをしていく必要があります。
効果が見られた場合、指導を継続する必要があるケースや、見通しが出来たことで支援を減らしていけるケースがあります。
効果が見られないときは、アセスメントをみなおして指導を変えていく必要があります。
■ 「そうか!」チャート活用の仕方
児童・生徒の指導支援に迷ったときに、悩んでいるとき、チャートに沿って進むと具体的な手立てが提案されています。提案している教材やアプリが、より具体的に理解できるよう、動画を参照いただけるものもあります。
以下のチャートの使い方と、チュートリアルとして活用いただける事例 E をご参照ください。
(1) 何からはじめる?
どれか一つだけが苦手な子どもは「ここからスタートしよう」がはっきりしていますが、子どもによっては、いろいろな苦手が重なっている場合もあると思います。
そのような時には、優先順位を決めて、今一番その子どもにとって必要な支援から始めましょう。
(2) 「チャートに沿って支援を考えよう」
子どもの困難からチャートに沿って進むと、具体的な手だてを提案しています。
● 指導前の姿 / 改善の目安
今どんな姿か? と支援によってどこまでをねらうのかが書いてあります。
この改善の目安が、指導を継続するのか終了するのかの目安となります。
● 環境を調整する
苦手さに焦点を当てた具体的な支援に入る前に、その姿は「環境によって見せている姿かもしれない」という視点を持ってもらうための提案をしています。
● 改善のゴール
改善のゴールは、「改善の目安」が達成されたかどうかになります。
例えば「読み返せる文字が増えてきたが全てではない」場合は継続となり、終了ではありません。
● 支援の工夫
支援の工夫を段階的に進めていただくよう提案をしています。
支援はアナログ、デジタルのどちらでも取組やすい方から開始いただければ結構です。
● 補う (代替手段/補助)
支援の工夫 (1) および (2) で改善がみられなかった場合に補助や代替手段を検討いただく提案をしています。