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Microsoft 365
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インテリジェンス、管理、セキュリティの強化により最新のワークプレースを支援

今回は、Office チーム担当副社長 Kirk Koenigsbauer の記事をご紹介します。

本日 Microsoft は、オーランドで開催されている Microsoft Ignite カンファレンスで、モダン ワークプレイスのビジョンの実現に向けた Microsoft 365 の利用範囲を拡大し、だれでも安全な環境で創造力を発揮して共同作業を行うための数々の新機能を発表します。

Microsoft 365 対象ユーザーの拡大

7 月に発表した Microsoft 365Office 365、Windows 10、Enterprise Mobility + Security を統合したものであり、働く人の力となる総合的でインテリジェントかつセキュリティに優れたソリューションです。モダン ワークプレイスを求めるお客様の声に応えて、Microsoft の製品設計、構築、市場への投入のプロセスが根本的に変革したことを表すものとなっています。さらに、2017 年 10 月 1 日より、新たなユーザー層向けの Microsoft 365 が登場します。

Microsoft 365 Education: Office 365 for Education、Windows 10、Enterprise Mobility + Security、Minecraft: Education Edition の機能を統合した新しいサービスで、学生や教職員が授業で課題や共同作業を安全に行うために必要とされるさまざまな機能を提供します。Microsoft 365 Education には、Microsoft 365 A3 と Microsoft 365 A5 の 2 種類のプランが用意されています。また、Microsoft 365 の新しい非営利団体向けプランも発表されます。

Microsoft 365 F1: Firstline Worker の能力を最大限に引き出すことを目的とした、新しい Microsoft 365 Enterprise プランです。窓口や電話口、病院、工場、作業現場などで働く人は全世界で 20 億人に上り、世界の巨大産業の多くを支えています。この新しいプランでは、文化とコミュニティの形成、従業員のトレーニングとスキル向上、ビジネス プロセスのデジタル化、専門家によるリアルタイムな対応を可能にすると同時に、リスクとコストを最小限に抑えることを目的としています。また、新しい製品機能が StaffHub と Windows 10 に追加され、全員が常につながることに加えて、デバイスの自動展開や単一用途デバイスの管理が可能になります。

Firstline Worker のためのデバイスは、合理化されてセキュリティが確保されていることが、総所有コストを削減するうえで重要です。今回の Ignite では、Windows 10 S を搭載した新しい商用デバイスが OEM パートナーの HP、Lenovo、Acer から発売されることも発表します。発売は年内を予定しています。価格は 275 ドル (ERP) からで、クラウドベースの ID 管理のメリットを活用でき、最前線の職場環境に最適なデバイスとなっています。

従業員の創造力を引き出す新機能

今日、人々の仕事は、単純な定型業務から創造力が問われる問題解決型の業務へと急速に変わりつつあります。Microsoft 365 には、アイデアを効果的に表現したり、他の従業員の作業や専門知識を活用したり、魅力的なコンテンツを作成したりするために必要なツールが用意されています。

Excel の新しいインテリジェント機能: AI の活用によって Excel がさらに進化します。2018 年初めには、Excel でテキストや数値以外の新しいデータ型を認識できるようになり、公共機関や企業の情報に基づいたデータの補足が可能になります。たとえば、「インド」は国、「MSFT」は株式銘柄であることが認識されます。今年 Office Insider で新たに提供されるようになった Insights サービスも、AI を利用します。パターンを検出して提案するため、複雑なデータからさまざまなインサイトを引き出すことができます。

ユーザー一人一人に合わせたインテリジェントな検索: 新しい検索機能を使用して、人物や情報を組織全体から、そしてその外部から検出できます。必要なコンテンツや専門知識を SharePoint と Office.com の両方からすばやく検出できるだけでなく、人物やコンテンツを Windows のタスク バーから直接検索することもできます。現在プライベート プレビュー中の Bing for business では、社内のサイトとコンテンツが Bing の検索結果に含まれるので、適切な情報やリソースを見つけるのに役立ちます。検索をどこで開始するかにかかわらず同じ結果が、ユーザー一人一人に合わせて返されます。これには、Microsoft Graph が活用されています。

LinkedIn プロフィールとの統合: Microsoft のアプリやサービスで LinkedIn のプロフィール情報を参照する機能が発表されます。この新しいエクスペリエンスは現在、初回リリースに登録されているお客様を対象にロールアウト中です。共同作業のメンバー (社内外) の詳細な情報を Office 365 から直接確認することができます。

携帯電話とタブレットの Outlook に表示された LinkedIn のプロフィール情報。

Microsoft のアプリやサービスから LinkedIn のプロフィール情報を参照できます。

チームワークを強化する汎用ツールキット

モダン ワークプレイスの特徴の 1 つとして、個人の生産性から動的なチームワークへの転換が挙げられます。Microsoft 365 では、組織内のあらゆる人々のニーズに応えるために、チームワークのための汎用ツールキットとしてさまざまな専用アプリが用意されており、どれも安全なプラットフォーム上で利用できます。

Microsoft Teams によるインテリジェント コミュニケーション: 本日、インテリジェント コミュニケーションに関する新しい構想も発表します。これは通話と会議のエクスペリエンスの変革を目指すものであり、音声とビデオのあらゆる機能を Teams に組み込むとともに、認知とデータのサービス、および Microsoft Graph からのインサイトを活用します。その結果、Teams は Office 365 におけるインテリジェント コミュニケーションの中心的なクライアントへと進化し、将来的には現在の Skype for Business クライアントを置き換えるものとなります。

OneDrive および SharePoint とのコンテンツ共有の強化: 現在 Windows、Mac、Web、モバイルで提供されている新しい統合共有機能が、今後数週間のうちに Office アプリでも利用できるようになります。この新しいエクスペリエンスでは、Office 365 全体で一貫してシンプルかつ安全にファイルの共有やアクセス制御を行うことができます。また、Microsoft アカウントを持たない社外のユーザーともファイルを安全に共有できます。さらに、SharePoint ページの外観やレイアウトをカスタマイズし、動的コンテンツを 100 種類以上の新しい Web パーツやコネクタから追加することや、そのページを SharePoint サイト上で、または Teams のタブとして共有することもできます。

Yammer による組織間コミュニケーション: 組織全体の人とつながる手段として最適な Yammer についても、引き続き力を入れています。本日発表するのは、SharePoint との統合の強化、コミュニティ管理者向けの新しいグループ分析情報、そしてエンタープライズ レベルのコンプライアンスのためのローカルなデータ保管場所です。

タブレットに Yammer のグループ分析情報が表示されています。

Yammer のグループ情報では、グループ メンバーの傾向とメンバー以外の傾向を確認できます。

IT 管理の簡素化

モダン ワークプレイスでは、IT 部門の役割がこれまでになく重要になります。Microsoft 365 は、導入から管理、継続的なサービス提供に至るまで、IT ライフサイクル全体のビジネス ニーズに対応し、総所有コストを最小限に抑えられるよう設計されています。生産性インフラストラクチャ全体を対象とした完全なソリューションを提供するのは Microsoft だけです。

管理の簡素化: 2018 年初めに、Lenovo、HP、パナソニック、富士通、東芝の新しい Windows 10 デバイスで Windows AutoPilot がサポートされ、Surface と同様に新しいデバイスの展開と設定を自動化できるようになります。 Microsoft Intune に関しては、今秋、Office 365 ProPlus での Windows 10 デバイスの管理、Windows Defender Advanced Threat Protection の構成、Win32 アプリの展開などの新機能が導入されます。

新しい移行機能: 今秋、お客様のクラウド移行を支援する共同管理機能が導入されます。この新しい機能セットは、Microsoft Intune を使用したクラウドベースの Windows 10 デバイス管理への移行を支援します。また、FastTrack for Microsoft 365 も発表します。これは、IT 担当者が Microsoft 365 の導入と利用を促進するために役立つ計画、ガイダンス、サポートなどを提供します。

新しいプロアクティブなインサイト: 2018 年初めに一般提供開始が予定されている Office 365 利用状況分析では、IT 担当者が Power BI でサービス全体の使用状況データを分析および視覚化できます。デスクトップ向けの Windows Analytics は、今秋更新される予定です。更新プログラムのコンプライアンス対応およびデバイス正常性の新機能が追加され、ユーザー エクスペリエンスや生産性に影響を与える可能性のある新しい問題を事前に特定して対処できるようになります。

Power BI のユーザー分析ダッシュボードを表示したタブレット。

新しい使用状況分析ダッシュボードでは、Power BI を使用して、サービスの導入に関する詳細なインサイトを確認できます。

インテリジェントなセキュリティとコンプライアンスに関する更新

複数のデバイスやクラウド アプリを利用した新しい働き方を導入したことで、情報のやり取りの安全性を確保することが難しくなっています。今回の Microsoft 365 の更新により、Microsoft のインテリジェント セキュリティ グラフを活用した幅広いセキュリティ機能が提供されるようになり、従業員と機密データを新しい巧妙な脅威から保護することができ、コンプライアンス義務にも対応できるようになります。

条件付きアクセスの拡張: “フロント ドア” のセキュリティ強化のため、条件付きアクセス機能が拡張されました。SaaS アプリのセッションや機密ドキュメントを保護するため、Azure Active Directory、Microsoft Cloud App Security、Azure Information Protection が統合されたほか、多要素認証のサポートがサードパーティまで拡張されました。

Cloud App Security ダッシュボードを表示したタブレット。

Microsoft Cloud App Security ダッシュボード。

情報保護: Microsoft 365 では、格納または共有の場所を問わずデータを検出、分類、保護、監視することができます。本日 Microsoft は、Azure Information Protection と Office 365 Message Encryption の統合を発表します。これにより、Outlook.com や Gmail などのコンシューマー向けメール サービスを使用する受信者に、保護されているメールやドキュメントを簡単に送信できるようになります。

フィッシング対策と自動修復: Microsoft は、Microsoft のインテリジェント セキュリティ グラフを活用した新しい脅威保護機能を発表します。Office 365 Advanced Threat Protection の新機能は、コンテンツのフィッシング、ドメインのスプーフィング、なりすましの軽減に役立ちます。さらに、ユーザー ID への攻撃を早期に検出する Azure Advanced Threat Protection の限定プレビューを発表するほか、先日の Hexadite の買収に伴い、脅威の調査、評価、修復の自動化ソリューションが Windows Defender Advanced Threat Protection に統合されることを公表します。

コンプライアンス マネージャー: さらに、コンプライアンス マネージャーのプレビューがまもなく提供されることも発表します。これは、EU の一般データ保護規則 (GDPR) などのコンプライアンス準拠を支援するツールです。データ保護規制に対する企業のコンプライアンス状況を反映したスコアと、Microsoft クラウド サービスを使用した場合のスコアを比較して、リスク評価をリアルタイムで実行し、推奨される措置や手順付きのガイダンスを提供します。

コンプライアンス マネージャーのダッシュボードを表示したタブレット。

コンプライアンス マネージャーは、企業のコンプライアンス準拠を支援します。

今回の Ignite では、700 以上のセッションが設けられ、この他にも多数の発表が予定されています。このイベントに登録できなかった方は、ぜひ Microsoft Ignite オンラインをご覧ください。

– Kirk Koenigsbauer