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Microsoft 365
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Office 365 の 12 月の新機能: 「Everyday AI」で人間の知恵を高める

今回は、Office チーム担当副社長 Kirk Koenigsbauer の記事をご紹介します。

本日サンフランシスコで開催されたイベントで、Microsoft AI & Research グループ担当執行副社長 Harry Shum は、だれもが使用できる人工知能 (AI) の普及に向けた、主要製品へのインテリジェント テクノロジの導入状況を公開しました。その目標は単純明快で、だれでも最高の仕事を実現できるように支援することです。

Office 365 は、Microsoft の強力な AI プラットフォームを基に構築されているため、すべての開発者や組織は、機械学習と AI の技術的進化を利用することができます。ドキュメントの翻訳からインテリジェントな脅威検出まで、AI は既に、1 億 2,000 万を超える Office 365 の商用ユーザーの生産性エクスペリエンスを向上させています。

今月発表された Office 365 の新しい AI 機能により、サブスクリプションをお持ちの方は、データからのインサイトの検出や組織の知識の活用が容易になるだけでなく、次の予定に向けての出発時刻を知らせる機能なども使用できるようになります。以下では、これらの詳細について説明します。

AI を利用して豊富なインサイトを自動的に強調表示 (プレビュー)

毎日数百万もの Office 365 のサブスクリプションをお持ちの方が、Excel で フラッシュ フィル高度なデータ変換などのインテリジェントなツールを使用して、組織のデータの複雑な分析や値の抽出を行っています。しかし、多くのユーザーにとって、新しいデータ セットから重要なインサイトを導き出すことは大きな重圧になる場合があります。本日 Microsoft は、Excel の新しいサービスとなる Insights のプレビュー版を発表します。抽出されたパターンが自動的に強調表示され、だれでも簡単にデータを調べたり、分析したりすることができます。機械学習機能を利用した Insights は、傾向や外れ値、その他の有用な情報を視覚的に把握して特定できるよう支援し、データについて新しい見解や有用な見解を提供します。Insights は、今月、Office Insider を対象にプレビュー版のロールアウトを開始します。

Excel でインサイトが自動的に強調表示されます。

機械学習を利用して社内の専門用語を理解

職場はそれぞれ特有であり、組織全体で使用されている社内専用の略語を理解することは、成功に不可欠な要因となる可能性があります。また、Acronyms と呼ばれる、Microsoft Word の新しい機能も発表されました。機械学習機能を利用した Acronyms は、Microsoft Graph を使用して、メールやドキュメントを分析し、あらかじめ定義された用語の定義を発見することで、職場で一般的に使用されている略語を理解できるよう支援します。Acronyms は、Office 365 の商用サブスクリプションをお持ちの方を対象として、2018 年中に Word Online へのロールアウトを開始する予定です。

Word Online で使用されている Acronyms 機能を示すスクリーンショット。

Word Online で社内専用の略語を理解することができます。

Outlook で次の予定を通知

Microsoft は、2017 年に、Outlook の新機能をいくつかロールアウトしました。これらは、旅行の日程や宅配便の配達状況の自動検出、メールの優先順位付け、会議スケジュールの作成などを支援します。本日、AI を利用したこのツール セットを拡張します。Outlook モバイル アプリに Cortana を導入し、ユーザーが 1 日のスケジュールを把握できるよう支援します。次の予定の出発時刻になると、Outlook が通知を送信します。この通知には、車または公共交通機関のどちらを利用する場合でも、現在地、イベントの場所、リアルタイムの交通情報を考慮して、目的地までの経路が示されます。Outlook の出発時刻通知機能は、今月、Cortana 機能が提供されている市場の iOS ユーザーを対象にロールアウト中です。

Outlook は、次のイベントの出発時刻を通知します。

Microsoft Whiteboard Preview を使って人、アイデア、コンテンツを 1 か所に集める

今月、Microsoft は、Windows 10 デバイス用の Microsoft Whiteboard Preview も発表しました。これは、人、アイデア、コンテンツを 1 か所に集めることができる自由形式のデジタル キャンバスです。Microsoft Whiteboard Preview は、複数の場所で複数のデバイスを使用してアイデアを創出したり、共同作業したりするチーム向けに構築されています。従来のホワイトボードと異なり、このアプリは AI を使用してフリーハンドの図を認識して一般的な図形に変換するため、ペンを使用するだけで簡単に見栄えの良い表、図、フローチャートを作成できます。ユーザーは、共有のコンテンツでリアルタイムに共同作業することができ、作業の内容は自動的にクラウドに保存されるため、後で別のデバイスで作業を再開することができます。Microsoft Whiteboard Preview は、Windows ストアから入手できます。

インテリジェントな検索機能で画像内のテキストを検出

今年初め、Microsoft は、自動的に画像内のコンテンツを認識して、ホワイトボード、スクリーンショット、レシートなどを検出する機能を OneDrive と SharePoint に導入しました。本日 Microsoft は、この機能を拡張します。これにより、画像から検索可能なテキストを自動的に抽出できるようになり、記憶しやすい検索条件を使用して、レシートや名刺などのさまざまなコンテンツを簡単に見つけ出すことができます。画像が保存されている場所を知っておく必要はありません。画像内のテキストを検索する機能は現在ロールアウト中で、Office 365 の商用サブスクリプションをお持ちの方は 12 月末までに利用できるようになる予定です。

画像内のインテリジェントな検索機能を表示した 3 台のスマートフォン。

Office 365 に保存された画像内でテキストを検索できます。

Office 365 サブスクリプションをお持ちの方を対象とした今月の新機能の詳細については、Windows デスクトップ版 Office の新機能 | Office for Mac の新機能 | Office Mobile for Windows の新機能 | Office for iPhone および Office for iPad の新機能 | Office for Android の新機能を参照してください。Office 365 Solo をご使用のお客様は、ぜひ Office Insider にご登録のうえ、Office の優れた最新の生産性機能をいち早くご活用ください。月次チャネルと半期チャネルの企業ユーザーの皆様は、対象指定リリース (クライアントサービス) を通じて完全にサポートされたビルドを早期に利用できます。今回ご紹介した機能の入手時期の詳細については、「Office 2016 for Office 365 の最新機能を入手できる時期」を参照してください。

– Kirk Koenigsbauer

提供状況:

  • Excel の Insights は、今月、Office Insider に登録されている Office 365 の商用サブスクリプションをお持ちの方を対象にプレビュー版をロールアウト中です。この機能は機械学習機能を利用するため、使用回数が増えるに従って、提供される分析の精度も向上します。
  • Acronyms は、Office Insider に登録されている Office 365 の商用サブスクリプションをお持ちの方を対象として、2018 年中に Word Online へのロールアウトを開始する予定です。
  • 出発時刻通知機能 は、今月、Insider プログラムに登録されている Outlook for iOS ユーザーを対象にロールアウト中です。今後数か月以内に、すべての Outlook for iOS ユーザーにロールアウトされる予定です。2018 年中に、Outlook for Android でも提供を開始する予定です。
  • Microsoft Whiteboard Previewは、現在 Windows 版のみで、Windows ストアから入手できます。
  • 画像内のテキストの検索機能は、現在 Office 365 の商用サブスクリプションをお持ちの方を対象にロールアウト中です。2017 年末までには、世界中で提供される予定です。