ライブ キャプションと文字起こしの拡張から Windows 11 への準備まで――Microsoft 365 の最新情報をご紹介します
今月は、Microsoft Teams 会議でのキャプション機能の拡張、暗号化ドキュメントの共同編集、Microsoft エンドポイント マネージャーの機能の拡大などを発表します。
ハイブリッド ワークが "新しい" から "新常態" へと移ろうとしていますが、私たちは今も、この遷移をうまく乗り切る方法を学び続けています。そのなかでも依然として明らかであるのは、ハイブリッド ワークの要点が柔軟性の実現であることです。万能のアプローチはありません。Microsoft の Work Trend Index1 からの最新の知見の 1 つが、このことを完璧に例示しています。Microsoft 自身の従業員に対する調査によれば、オフィスで過ごす予定の時間の長さが最大の従業員も最小の従業員も、そうする理由はまったく同じ、「集中を要する仕事」でした。新しいテクノロジ、たとえば 2021 年 10 月 5 日にリリースされる Windows 11 を通して、私たちは働く人々がいつでも、どこでも、どのデバイスでも貢献して生産性を発揮するための力となります。
今月は、Microsoft Teams でのライブ キャプションと文字起こしを利用できる音声言語をさらに追加します。また、Windows 11 だけでなく Apple iOS と macOS などの新しいオペレーティング システム発表の季節を前に、Microsoft エンドポイント マネージャーに新機能を追加します。組織で働く人々が、優れたエクスペリエンスを初日から得られるようにするためです。さっそく、これらとその他の発表について詳しく見ていきましょう。
全員が参加できるインクルーシブな会議を実施する
今月初めに、Teams の多数の新機能を発表しました。これらは組織の物理的オフィス スペースをハイブリッド ワーク用に準備し、リモート会議を対面と同じように効果的にするとともに、働く人々の仕事の流れを保つことに役立ちます。
本日お知らせするのは、ライブ キャプションと文字起こしのサポート拡張と、Microsoft Viva トピックでの Microsoft Yammer と Microsoft Viva の統合です。
- ライブ キャプションと文字起こしを利用できる言語を追加: 会議で使われている言語がサポート対象言語ならば、その言語がリアルタイム キャプションとライブ文字起こしでもサポートされるようになりました。サポート対象が拡大して新たにドイツ語、ポルトガル語 (ブラジル)、日本語、ヒンディー語など 27 の音声言語が追加されました。モバイル版ではサポート対象言語でのキャプションを見ることができ、デスクトップ版では音声言語を切り替えることができます。これで、参加者が柔軟な方法で会議の内容をよりはっきりと理解して参加できるようになります。この機能にアクセスするには、デスクトップ アプリでの Teams 会議中に [その他のアクション] オプションをクリックしてください。
- 知識を発見するための Viva トピックでの Yammer と Viva との統合: Yammer が Viva トピックと統合されて連携するようになります。これで、コミュニティから集めた知識に組織全体からアクセスしやすくなるとともに、Microsoft 365 の中で常に同じエクスペリエンスがサポートされます。この新しい統合の結果として、"トピック" は、Yammer でも Viva でも、あるいは Microsoft 365 内のその他の場所でも同じものを指すことになります。たとえば、Yammer でユーザーが目にするトピックは Viva トピックのエクスペリエンスで拡張されて Viva トピックのカードなども追加され、Viva トピックではページやカードに Yammer からのコンテンツ (たとえば質問と回答や会話) も表示されるようになります。使用を開始するには、Yammer トピック API 変更のドキュメントをダウンロードしてください。
暗号化ドキュメントの共同編集と、さらにカラフルな図の作成
今月、暗号化ドキュメントの共同編集と Microsoft Visio for the web でのカスタム カラーのサポートを追加します。
- Microsoft 365 Apps での暗号化ドキュメントの共同編集: 2019 年に、OneDrive と SharePoint での秘密度ラベルのサポートを追加しました。これで、ラベル付きで暗号化されたドキュメントを開いて編集し、自動保存することが Web 版の Word、Excel、PowerPoint で初めてできるようになりました。今月、共同編集と自動保存をデスクトップ版の Microsoft 365 アプリでもできるようにしました。これは Windows と macOS の両方が対象です。これで、複数の人が Word、Excel、または PowerPoint のドキュメントを同時に、自動保存しながらスムーズに共同編集する一方で、秘密度ラベルとドキュメント保護も維持することが、Web 版とデスクトップ版両方のアプリケーションでできるようになります。このことは、組織の機密コンテンツ保護を維持する能力を拡大しながらユーザーがリモート ワークのときでも生産性を向上できるようにするのに役立ちます。この機能は、Microsoft のチャネル リリース パターンに従って "最新チャネル" と "月次エンタープライズ チャネル" で利用可能になります。
- Visio for the web のカラー パレットを拡張してカスタム カラーを追加: 最近まで、Web 版 Visio では "テーマの色" と "標準の色" から選ぶことと、図の中のオブジェクトの透明度を変更することしかできませんでした。現在では "最近使用した色" と "その他の色" が追加されて、図の中で最近使った色にすばやくアクセスすることも、あらゆる色から選ぶこともできます。詳細については、"最近使用した色" と "その他の色" のドキュメントをご覧ください。
従業員が初日から生産性を発揮できるようにする
今月リリースする新しい機能は、組織が従業員のために、新しいバージョンの Windows、Apple iOS、macOS での仕事ができるように準備するのに役立ちます。
- デバイスが Windows 11 に対応しているかどうかをエンドポイント分析で理解する: Windows 11 のリリースが近づいているため、組織のデバイスのうちどれがアップグレードできる状態かを知っておく必要があります。Microsoft エンドポイント マネージャーの中にあるエンドポイント分析サービスで、新しい Windows 統計情報が得られます。これは古いバージョンの Windows を実行しているデバイスの数を知るのに役立ち、組織の Windows OS バージョンをアップグレードするための修復ステップも提示されます。
デジタル従業員エクスペリエンスは、全体的な満足度と生産性において大きな役割を果たしています。このエンドポイント分析サービスは、組織のユーザーのエクスペリエンスの質を測定するための有意義な統計値とインサイトが得られるだけでなく、Microsoft エンドポイント マネージャーで管理されているさまざまなエンドポイントのパフォーマンスと正常性を評価することにも役立ちます。エンドポイント分析の詳細情報と、最近の機能強化がデジタル従業員エクスペリエンスの評価にどのように役立つかをご覧ください。
- iOS 15 と macOS 12 をリリース当日からエンドポイント マネージャーで管理する: Apple は iOS 15 と macOS 12 への多数の変更を 2021 年 6 月の Worldwide Developers Conference (WWDC) で発表しました。今月、Microsoft は Microsoft エンドポイント マネージャーで組織のエンドポイント管理のニーズの多くをサポートできるようになることを発表します。これらは Apple のオペレーティング システムの新バージョンのリリース当日からサポートされるため、組織のエンドポイントのセキュリティと会社データの保護を維持するのに役立ちます。詳細については、こちらをご覧ください。その他にも新しい iOS、iPadOS、macOS のエンドポイント管理機能が、現場の最前線やハイブリッド ワーク環境で働く人々のエクスペリエンスを向上させます。これらの更新は、Apple の新しいオペレーティング システムのロールアウトに合わせて現在ロールアウト中であり、エンドポイント マネージャーの 2021 年 10 月リリースを通して反映されます。
未来を見据える
間もなく到来する Windows 11 のリリースに始まり、全員のためのインクルーシブな会議の開催に役立つ Microsoft Teams の機能更新に至るまで、私たちはハイブリッド ワークに必要な "場所を問わず仕事をする" モデルをサポートすることに全力を尽くしています。今後も多数の新機能が登場する予定です。次回のブログでは、Microsoft Ignite での発表を取り上げます。この年 2 回の製品発表イベントを、今年はデジタルでお届けします。
1 Work Trend Index, WorkLab, Microsoft. 2021 年。