Office 365 の 3 月の最新情報まとめ—Excel の共同編集など
今回は、Office チーム担当副社長 Kirk Koenigsbauer の記事をご紹介します。
Office 365 は、個々のユーザー、チーム間、企業全体での共同作業において、最高クラスの多様性と専門性を備えたツールキットを提供しています。3 月の更新プログラムでは、Excel の共同編集や Microsoft Teams の一般提供を開始し、これまで以上にパフォーマンスが向上します。また、5 月 16 日に開催される SharePoint Virtual Summit では、SharePoint と OneDrive の最新ロードマップについても発表される予定です。それでは、詳しくご説明します。
Excel で共同編集が可能に
Microsoft では、Word、Excel、PowerPoint 上での完全な共同編集機能の実現に向けて大きく前進しています。今回、Office Insider ファースト レベルのお客様には、Windows デスクトップ版の Excel で共同編集がご利用いただけるようになりました。これにより、同じスプレッドシート上でだれが作業しているのか、どこをどのように編集しているのかを、即座に自動で確認できます。Microsoft では、これからも Office Insider の皆様のフィードバックを参考に、幅広い提供に向けてエクスペリエンスの向上を図っていきます。共同編集機能は既に、Excel Online をはじめ、Android 版、Windows Mobile 版、iOS 版 (Office Insider 限定) の Excel で提供中です。さらに、Mac 版の Excel でも提供に向けて取り組んでいます。ぜひ今後の発表にご期待ください。
Windows デスクトップ版の Excel で共同編集を使用すると、そのとき、他のユーザーがスプレッドシートのどの箇所を編集しているかがわかります。
さらに、Windows デスクトップ版の Word、Excel、PowerPoint では、SharePoint Online、OneDrive、OneDrive for Business に格納されているファイルについて自動保存ができるようになりました。自動保存ができれば、単独で編集中でも、他のユーザーと共同編集中でも、[上書き保存] ボタンを押す必要はありません。
提供状況: Windows デスクトップ版 Excel での共同編集は、Office 365 サブスクリプションをお持ちの Office Insider ファースト レベルのお客様にご利用いただけます。iOS 版 Excel での共同編集は、現在 Office Insider のお客様にご利用いただけます。また、Windows 版 Excel Mobile、Android 版 Excel、Excel Online での共同編集は、すべてのお客様にご利用いただけます。Windows デスクトップ版 Word、Excel、PowerPoint での自動保存機能は、Office 365 サブスクリプションをお持ちの Office Insider ファースト レベルのお客様にご利用いただけます。
Microsoft Teams の一般提供を開始
3 月初旬、Office 365 のチャットベースのワークスペースである Microsoft Teams を 181 の市場 19 の言語で一般提供することを発表しました。さらに先日、Office 365 Education でも Microsoft Teams の提供を開始し、教職員や学生の皆様に無料でご利用いただけるようになりました。11 月のプレビュー版提供開始以降、50,000 社を超える企業のお客様が Microsoft Teams の利用を開始しており、特に多く寄せられたご要望にお応えして 100 を超える新機能が追加されました。Microsoft Teams では、今日のチーム向けのチャット、チームワークを実現するためのハブ、チームに合わせたカスタマイズ、チームが信頼できるセキュリティという 4 つの主要な機能を提供することを目指しており、追加された新機能は、これらすべてに関連しています。特にご注目いただきたいのが、150 を超えるアプリ、サービス、ボットとの統合が実現された、または統合が予定されていることです。Microsoft Teams に対して多大な興味をお寄せいただき、心より嬉しく思います。Office 365 の他のアプリやサービスと同様、Microsoft Teams の強化もまだまだ続きます。Microsoft Teams の詳細をご確認いただき、今すぐご活用ください。
提供状況: Microsoft Teams は、企業および教育機関のお客様を対象に一般提供を開始し、Windows デスクトップ、Mac、Windows Mobile、iOS、Android、Web でご利用いただけます。
Microsoft Bookings が全世界に向けてロールアウト
先日、Office 365 Business Premium サブスクリプションをお持ちの全世界のお客様を対象に、Microsoft Bookings の提供を発表しました。Microsoft Bookings では、中堅中小企業のお客様が顧客の予約を簡単にスケジューリングしたり、管理したりできます。昨年、米国とカナダのお客様を対象に初回リリースが行われ、お寄せいただいたフィードバックを基に、いくつかの機能を新たに導入しました。Office 365 の予定表と Microsoft Bookings への関連付け、予約と予約の間のバッファー時間の追加のほか、Microsoft Bookings のページのカスタマイズや、iOS および Android アプリによる外出先での接続を行うことができます。Microsoft Bookings の詳細をご確認ください。
Bookings ページはデスクトップまたはモバイルでアクセスすることができます。
提供状況: Microsoft Bookings は、Office 365 Business Premium のサブスクリプションをお持ちの全世界のお客様にご利用いただけます。Web、iOS、Android でアクセスできます。
OneNote のインク機能とアクセシビリティの向上
OneNote では、3 月に数多くの機能強化を行いました。インク機能が向上し、ブラウザーでの使いやすさが増したほか、よりアクセシビリティの高いノートを作成できるようになりました。
インク数式アシスタントの改善—OneNote では、手書きの方程式をグラフ化できるほか、変数を操作して視覚効果の変化を確認することもできます。さらに、連立方程式の解を求める手順を示すこともできます。こうした高度なインテリジェンスが OneNote に組み込まれたことで、解法を理解しながら数学を学べるようになりました。今すぐご活用ください。
OneNote では、手書きの方程式をグラフ化できるほか、解の求め方も示してくれます。
提供状況: インク数式アシスタントのグラフ化機能と連立方程式の解決支援機能は、Office 365 サブスクリプションをお持ちのすべてのお客様を対象に、Windows 10 版の OneNote でご利用いただけます。
OneNote にアクセシビリティ チェックを導入—Windows 10 版の OneNote でアクセシビリティ チェックがご利用いただけるようになりました。視覚障碍のある方にも問題なく利用していただけるような文書の作成が可能になります。作成した文書を分析し、推奨事項を内容に沿って提示してくれるので、問題点をどう修正すればよいか、また、今後アクセシビリティの高い文書を作成していくにはどうすればよいかがわかります。利用するには、[表示] タブから [アクセシビリティのチェック] を選択してください。
アクセシビリティ チェックでは、視覚障碍のある方がコンテンツを利用する場合に問題となる箇所がないかどうかを特定して、修正することができます。
提供状況: アクセシビリティ チェックは、Windows 10 版の OneNote で、あらゆるお客様にお手軽にご利用いただけます。Windows デスクトップ版、Mac 版、および Office Online の一部の Office アプリケーションでもご利用いただけます。
OneNote Online のインク機能—OneNote Online にインク機能と [描画] タブが追加されました。これにより、ブラウザーでノートの作成、見直し、編集を行う際に、インクやマーカーを使ってマーキングすることができます。
OneNote では、ブラウザーで新しいインク機能を使用して思いのままに文書を作成できます。
提供状況: インク機能は、Microsoft Edge、Internet Explorer、Firefox、Safari、Chrome で OneNote Online をご利用のすべてのお客様にご利用いただけます。
Visio と Excel および PowerPoint の新たな統合
Visio、Excel、および PowerPoint の連携がこれまで以上に強化されました。データからフローチャートを自動でシームレスに生成して、プレゼンテーションとして簡単に共有することができます。新たに追加されたデータ ビジュアライザー テンプレートを利用すれば、数回クリックするだけで Excel からフローチャートを直接作成できます。さらに、新しい [スライド スニペット] ウィンドウで特定の図面やスニペットを選択し、タイトルを付けて、スライドとしてエクスポートすれば、新しい PowerPoint プレゼンテーションを作成できます。[変形] による画面切り替えも自動で適用されるので、スライド間で重複するスニペットを映画のように切り替えることができます。Visio のデータ ビジュアライザー テンプレートをご活用ください。また、Visio から PowerPoint のプレゼンテーションを作成できます。
Visio、Excel、および PowerPoint の連携がこれまで以上に強化されました。Excel データからフローチャートをシームレスに生成し、図面のスニペットをエクスポートすれば、PowerPoint のスライドとして共有できます。
提供状況: Excel データ向けの新しいデータ ビジュアライザー テンプレートは、Office 365 サブスクリプションをお持ちの Office Insider スロー レベルのお客様を対象に、Windows デスクトップ版の Visio でご利用いただけます。[スライド スニペット] ウィンドウは、現在、Office 365 のサブスクリプションをお持ちのすべてのお客様を対象に、Windows デスクトップ版の Visio でご利用いただけます。
3 月に行われた Office 365 のその他の機能更新
3 月には、この他にもいくつかの機能更新が行われています。詳細については、以下のリンクをご参照ください。
Office 365 サブスクリプションをお持ちのお客様を対象とした今月の最新情報については、Office 2016、Office for Mac、Office Mobile for Windows、Office for iPhone and iPad、Office on Android を参照してください。Office 365 Solo をご使用のお客様は、ぜひ Office Insider にご登録のうえ、Office の優れた最新の生産性機能をいち早くご活用ください。Current Channel と Deferred Channel の企業ユーザーの皆様は、先行リリースを通じて完全にサポートされたビルドを早期にご利用いただけます。今回ご説明した機能の入手時期については、こちらのサイトを参照してください。
– Kirk Koenigsbauer