PDCA はもう古い?今はOODA の時代か。
PDCA サイクルの本当の意味は何ですか?
PDCA サイクルとは、Plan (計画)、Do (実行)、Check (評価)、Action (改善) のサイクルを繰り返して、生産や品質などの管理業務を継続的に改善していく手法のことです。PDCA サイクルという言葉が耳慣れない人でも、1950 年代から日本の製造現場の品質管理としてこの手法が実践されてきたことが「終わりなき改善」に繋がり、日本製品への信頼につながったと聞けばイメージをつかみやすいでしょう。PDCA の各段階は次の通りです。
- Plan (計画): この段階では目標を設定し、業務計画を作成します。解決したい問題を洗い出し、その情報を収集して解決策を考え、計画を立てます。
- Do (実行): 次に、立てた計画を実際にやってみます。一気にやろうとせず、少しづつテストしながら行っていきます。その方法が有効か無効かも記録します。
- Check (評価): この段階では、テストがどのくらい計画に沿ってできていたのかを評価します。計画段階で立てた予想と比較して差異を分析し、解決策が有効だったかを評価します。
- Action (改善): 評価の結果を踏まえ改定した計画で実際に業務の改善を行います。
PDCA が古いといわれる理由
では、OODA って何ですか?
OODA とは、Observe (観察)、Orient (状況判断、方向づけ)、Decide (意思決定)、Act (行動) の頭文字をとったものです。これは目標を達成するための要素を 4 つの段階に分け、成功に導く手法です。元々朝鮮戦争の時に、あるアメリカ空軍パイロットが提唱した軍事戦略で、その後イラク戦争時にその有効性が実証されて広がっていきました。「孫子の兵法」やトヨタ式経営方式がベースとなっている、と言われています。
OODA の各段階は次の通りです。
- Observe (観察): この段階では思い込みや予断を捨て、相手である顧客や市場を観察します。
- Orient (状況判断、方向づけ): 次に、観察結果に基づき、方向付けを行います。観察が十分なので精度が高まっています。
- Decide (意思決定): 今度の具体的な方針や行動プランを策定します。適切な観察、方向付けが基礎としてあるので、実効性の角度が増します。
- Act (行動): 実際に行動に移します。
OODA と PDCA の違いって何ですか?
OODA は元々軍事戦略を策定する際に用いられ、その後ビジネスの世界に応用されるようになった手法で、PDCA は元々生産現場で品質管理などの継続的改善を行う手法として用いられてきたものです。したがって「相手の動きを含めた状況分析を行い、自分の戦略作戦を実行する」のが OODA であり、「手順に従って状況分析を行い、自分の状況を改善していく計画を立て実行する」のがPDCA です。PDCA は日々変わらない環境の中で最善を尽くす方法を探るメソッドです。
一方、戦場から生まれた OODA は、刻一刻と変わる状況に対応できる機動的なメソッドです。動くことを前提にしているメソッドなので、時代の変化や顧客ニーズに対する即応性が高いと言えます。
OODA と PDCA を組み合わせられますか?
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