新しいビジネスの始め方
このガイドでは、会社形態の選択、事業計画書の作成、開業ライセンスの取得などを含め、小規模ビジネスの立ち上げ方についてご説明します。
新しいビジネスを始める際に実行すべき手順
小規模なビジネスを始める際は、以下のような手順に沿って、優れたアイデアの発案、市場研究、事業者としての登録、法律上の適切な会社形態の選定、納税者番号の取得を進めるとよいでしょう。
ブレインストーミングで事業内容を考える
まず最初に、これから自分は何をするビジネスを始めるのか、どのように収益を上げるのかを決定します。それらを明確にしたうえで、以下のような問いを自分に投げかけ、さらに考えを掘り下げます。
- 具体的に、どのような製品またはサービスを提供しますか?
- 会社名の候補を 10 個考えてください。それらの名称は既に登録されていますか?
- 取得したい Web サイト URL は、誰かに使われていませんか?
- どのようなチームを首脳陣にしますか? そのメンバーは、職務にふさわしいどのような経験を持っていますか?
- 起業を決意したのは、どのような目標や価値観のためですか?
市場を研究する
市場データの中には、全体的な人口や業界の収益などといった公開情報と、有償で入手できる市場研究レポートのような詳細データがあります。実店舗を経営する会社の場合は、地理情報システム (GIS) のデータに基づいて、想定している立地から数 km の範囲内に、ビジネスの対象者となる人口がどれくらい在住しているか調べましょう。オンライン ビジネスの場合は、該当する業種について、市場規模、平均利益率、業界の成長予測、主要な業界動向が具体的に示されている市場研究レポートを購入しましょう。
法律上の会社形態を決める
ほとんどの小規模企業は有限責任会社 (LLC) の形態を取っています。これは、リスクと税負担が両方とも比較的低く、会社が負債を抱えた場合に自分個人の資産を失うリスクがないためです。将来的に株を売却する可能性を考えている場合は、株式会社 (コーポレーション) として登記しましょう。
事業者登録して納税者番号を取得する
小規模企業を設立する前には、市、郡、州、国 (連邦政府) から事業者としてのライセンスと認可を得る必要があります。国税当局 (IRS) に雇用者番号 (EIN) の取得を申請し、国の事業者税制ガイドラインを読み、州の納税者番号を取得しましょう。
競合相手となるビジネスを評価する
競合相手の存在を想定せずに起業してしまうというのは、よくあるミスの 1 つです。あなたの構想とまったく同じ事業内容の会社がないとしても、同様のニーズ (例: 輸送ニーズ、食のニーズ) を満たすビジネスは競合相手となります。たとえば、貸し自転車の会社にとって、バスや乗用車は間接的な競合相手であり、もちろん他の貸し自転車ビジネスは直接の競合相手です。
競合相手の来歴、ネット上での存在感、メディア報道、業界の評判について調べましょう。また、オンラインのレビュー記事を読んで競合相手の長所と短所を知りましょう。利用者の不満点 (例: 駐車場不足、厳しすぎる返品規定、カスタマーサービスの質の悪さ) に注目し、同じ轍を踏まない方策を考えれば、その点で競合上優位に立つことができます。
事業保険に加入する
以下のような、いろいろなリスクを補償対象とする事業保険の利用を検討しましょう。
- 物的損害や怪我などについて補償する一般的な賠償責任保険。
- サービスを提供する事業者向けの専門職業人賠償責任保険。
- 製品を販売する事業者向けの生産物賠償責任保険。
- 配送車両に適用される営業用自動車保険。
- 仕事中の怪我について補償する業務災害保険。
事業計画書の作り方
優れた起業ガイドには事業計画書の作成に関する記述が必ずあります。事業計画書は、ビジョンを明確に示して資金を調達するのに役立つからです。事業計画書の構成は以下のようにします。
エグゼクティブ サマリー:この項は、事業計画書全体の概要ですから、書く順番としては最後になります。1 段落か 2 段落の短い文章で要点を伝えましょう。エグゼクティブ サマリーでは、事業計画書全体を読んではくれない人に、必要なすべての事柄を確実に伝えることが重要です。
商品またはサービスの詳細情報:エグゼクティブ サマリーの次に、少なくとも 1 ページを使って、事業の主要な提供内容を説明します。たとえば、レストランを開業するのであればメニューを掲載します。
市場分析:地域の人口構成や業界の統計データを調べた成果が生かされる項です。あなたに資金を出す貸し主や投資家に、顧客ベースの規模が十分に大きいこと、そして、事業主がビジネス情勢を十分に研究して理解していることを知ってもらう必要があります。
マーケティング戦略:事業計画書のエンディングに向かって内容を進めていきます。次は、あなたが行うことにしたマーケティング活動のチャネルと具体的な内容について説明します。たとえば、オンライン広告を出稿するのであれば、どのようなキーワードに反応して広告を掲載するかを示しましょう。印刷媒体に広告を出すのであれば、どの出版物に何回掲載するのかを示しましょう。
首脳陣:CEO、財務責任者、マーケティング責任者、カスタマー サービス責任者など、社内のいろいろな部門を率いることになるトップの氏名、就任予定の役職名、略歴を掲載します。略歴の内容は、職務との関連性が強い事項のみに絞り込んで 1 段落か 2 段落にまとめ、あなたの会社を成功に導くために役立つ経験があることを伝えます。
財務予測:たいていの事業計画書には、巻末の付録として財務面の情報が含まれています。貸し主や投資家に真剣に検討してもらえるよう、現実味がある予測を示すことが重要です。
小規模ビジネス向け融資
まず、銀行に法人口座を開設しましょう。事業支出と個人支出の切り分けや税務処理がしやすくなります。
財務予測を作成する
事業の最初の 3 年間について財務パフォーマンスを見積もり、採算が取れるようになる時期の予想を示します。財務予測には以下の内容を盛り込みます。
- 固定費
- 賃貸料
- 設備費
- フルタイム従業員の人件費
- 事務用品費
- 保険料
- マーケティング費、広告費
- 税金
- サブスクリプション費用、メンバーシップ費用
- 変動費
- パートタイム従業員の人件費
- 製品原材料費
- 売上報酬
- 売上高予測
- 売上原価
- 価格設定
- 推定顧客数
- 推定販売数
小規模ビジネス向け融資の選択肢
財政予測を立てた後は、必要な資金をどのように調達するかを決めます。以下は、考えられる選択肢の一部です。
- 自分の貯蓄。個人の資金を出す場合には、自分の信用評価が下がるおそれがある反面、他者の期待に応える必要はありません。
- 借りたい資金が 50,000 米ドル未満の場合は、小額融資を利用できます。
- 小規模ビジネス向けローン。中小企業庁 (SBA) が保証人になる SBA ローンは、ほかの手段よりも借りやすく、リスクが小さい融資です。利用の上限は 550 万米ドルです。
- エンジェル投資家やベンチャー キャピタリストからの投資資金。この手段では多額の資金を調達できる可能性がある反面、投資家から意思決定への発言権を要求されることが多いため、資金と引き換えに活動の自由度が制限されます。
- クラウドファンディング。リスクが大きい選択肢ですが、あらかじめ需要を確保できている場合には効果的です。
- 補助金。これを獲得することは困難ですが、返済の必要がありません。女性、BIPOC (ブラック、先住民、有色人種)、または退役軍人による事業として登録する場合は、特別な資金調達手段を利用できる可能性があります。
確かな力量を持った首脳陣を揃える
マーケティング戦略を立案する
マーケティング活動を展開するチャネルの候補をいくつか選び、投資収益率を計算して、どのチャネルが最も効果的かを判断します。以下は、考えられる選択肢の一部です。
- Web サイト、ソーシャル メディア プロフィール、各種の有力ビジネス レビュー サイトのプロフィール。
- オンライン広告、ソーシャルメディア広告。
- 郵便物、ラジオ広告、ポッドキャスト広告、看板。
- 新規開業イベント。
- Web サイトや郵便受けへのポスティングによるクーポン配布。
- アフィリエイト リンク。
- プレス リリース、PR インタビュー。
- 有名人やインフルエンサーによる推薦。
- オプトインに基づく電子メール ニュースレター (希望しない相手にはメールを送付しないでください)。
- 地元のイベントやチームに対する後援。
Microsoft 365 を起業に役立てる方法
一般法人向け Microsoft 365
Microsoft Word、PowerPoint、Excel で、相手を感心させる優れたドキュメント、プレゼンテーション スライド、財務予測資料を作成しましょう。
Microsoft Teams Essentials
どこにいるときも、常にチームのつながりを維持。グループでのビデオ通話に、会議に、チャットに Teams Essentials を活用しましょう。
会社の経営に役立つリソース
よく寄せられる質問
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はい。資金なしでビジネスを始めることは可能です。とはいえ、あらかじめ貯蓄しておくか、小規模ビジネス向けローンを利用するか、投資資金を調達するのが賢明でしょう。
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自宅での起業は、まず、インターネットを使って研究することから始めましょう。成功を収めているビジネスを研究して、ブレインストーミングでアイデアを出し、開業ライセンスと認可について市や郡が定めている要件を確かめましょう。
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起業するために最初に実行すべきことは、優れたアイデアを発案し、市場を研究して、そのアイデアが十分に大きなターゲット市場の支持を得られると確認することです。
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新しいビジネスを成功させるための鍵は、十分に大きい顧客ベースと、市場からの十分に強い牽引力を獲得し、採算性を確保して、いずれは収益を出すことです。成功は、優秀な製品、サービス、従業員さえあれば得られるというものではありません。最終的に必要なのは、顧客を引きつけ、そのつながりを維持することです。
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ビジネスの立ち上げにおいて最も重要な手順は、資金が尽きないようにするための方策を講じることです。想定外の出費は常に発生し続けるものですから、必要だと思う金額よりも多めの資金を常に用意しておきましょう。そうすれば、非常事態への対応も可能になります。
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