This is the Trace Id: d0463900aa21a94cfe2a05fd9d579e15
メイン コンテンツへスキップ
Microsoft Security
#
セキュリティ

クラウド セキュリティとは?

クラウド セキュリティとその主要なコンポーネント、利点、ハイブリッド環境とマルチクラウド環境におけるアプリケーションとインフラストラクチャの保護に関する課題を学びましょう。

クラウド セキュリティの概要

クラウド セキュリティ、さまざまなクラウド環境のタイプ、クラウド セキュリティの仕組みについて理解を深めます。また、データ、アプリケーション、インフラストラクチャ、ハイブリッド環境とクラウド環境のワークロードを保護することによって現代のクラウドと AI における脅威についても学びます。

重要なポイント

 
  • クラウド セキュリティは、クラウド アプリケーションとインフラストラクチャを保護します。 
  • 潜在的なセキュリティ リスクとして、データ侵害や漏洩があります。 
  • コスト効率とリスクの軽減は、潜在的な利点です。

クラウド セキュリティとは?

クラウド セキュリティとは、クラウド コンピューティング環境でホストされるデータ、アプリケーション、インフラストラクチャを保護するテクノロジ、ポリシー、手順、制御のことです。クラウド リソースの機密性、整合性、可用性を向上させながら、データ侵害やその他のサイバー脅威を防ぐことを目的としています。

クラウド セキュリティの主な側面として、以下のものがあります。
  • アクセスの制御。 クラウド リソースにアクセスできるユーザーを管理し、リスクを軽減します。
  • クラウド データ セキュリティ。 保存中および転送中のデータを暗号化して、不正なアクセスや侵害から保護します。
  • 脅威の検出と応答。マルウェアフィッシング、サービス拒否攻撃などの脅威をすばやく検出して軽減します。
  • 規制コンプライアンス。規制要件や業界標準を満たします。
  • 安全な快活環境。複数のクラウド環境にわたって一貫したセキュリティを提供し、DevOps プロセスにセキュリティを統合します。
  • 表示範囲とクラウド態勢の管理。クラウド環境全体で構成、アクセス許可、コンプライアンスを継続的に監視し、評価します。クラウド セキュリティ態勢管理 (CSPM) ツールを実装することで、セキュリティのギャップに関するリアルタイムの分析情報が提供され、組織は誤設定の検出、セキュリティ ポリシーの適用、侵害リスクの軽減を実現できます。
  • クラウドの検出と応答 (CDR)。クラウド環境における脅威をリアルタイムに特定、分析、軽減します。機械学習、行動分析、脅威インテリジェンスを使用して、不正なアクセスやアカウントの乗っ取り、マルウェア感染などの疑わしいアクティビティを検出することで、クラウドネイティブのインフラストラクチャ内のセキュリティ インシデントに組織が迅速に対応し、封じ込めるのを支援します。

クラウド セキュリティは、サイバーセキュリティの専門分野のひとつで、ハイブリッド環境とマルチクラウド環境に関連する課題と解決策に焦点を当てたものであるのに対し、サイバーセキュリティは、あらゆるタイプの環境におけるデジタルおよびオンラインのあらゆる脅威を網羅する、より広範な分野を指します。

クラウド セキュリティにはどのような利点がありますか?

効果的なクラウド セキュリティ戦略は、クラウドネイティブ アプリケーション保護プラットフォーム (CNAPP) を含むことが多く、機密データ、アプリケーション、インフラストラクチャに対して堅牢な保護を提供します。それにより組織は、クラウド コンピューティングのスケーラビリティ、柔軟性、効率性を安全に利用しながら、リスクを軽減し、コンプライアンスに対応できます。

クラウド セキュリティを実装することで、以下の利点が得られます。

コスト効率。クラウド セキュリティは、オンプレミスのセキュリティ インフラストラクチャの必要性を最小限に抑え、自動化された脅威検出を可能にすることで、運用コストを削減し、効率を最大化します。

コラボレーションの強化。安全なアクセス制御と暗号化された通信チャネルにより、場所に関係なくチーム間のシームレスなコラボレーションが促進されます。

より安全な開発。クラウド セキュリティは、コード内の脆弱性、誤設定、秘密情報を防ぐと同時に、開発ライフサイクル全体でソフトウェア サプライ チェーンを保護します。

リスクの軽減。プロアクティブな監視と自動化されたリスク管理により、潜在的な攻撃面を最小限に抑え、全体的なセキュリティ態勢を強化します。

データの保護の強化。高度な暗号化とアクセス制御は、機密データを不正アクセスや侵害から保護するのに役立ちます。

脅威の修復の迅速化。自動化された検出と応答のメカニズムにより、組織はリアルタイムに脅威を特定して修復し、潜在的な影響を最小限に抑えることができます。

高度な脅威検出と応答。AI 搭載の脅威インテリジェンスは、ゼロデイの脆弱性やランサムウェアなどの高度な攻撃を組織が検出して軽減するのに役立ちます。

機密データの表示範囲。クラウド セキュリティは、機密データの場所、アクセス パターン、潜在的な露出リスクに関する詳細な分析情報を提供し、より適切な管理を可能にします。

クラウド環境にはどのようなタイプがありますか?

クラウド環境には、さまざまなビジネス ニーズを満たす複数のタイプがあります。これには、パブリック、プライベート、ハイブリッド、マルチクラウドの環境が含まれます。

パブリック クラウド。パブリック クラウドは、サード パーティのプロバイダーが所有し管理するクラウド インフラストラクチャです。インターネットを介して、コンピューティング、ストレージ、アプリケーションなどのサービスが提供されます。リソースは複数の顧客間で共有されますが、これはマルチテナンシーとも呼ばれる機能です。パブリック クラウドは、ウェブサイトのホスティング、アプリケーションの開発とテスト、機密ではないデータのストレージに適しています。

パブリック クラウドには以下の利点があります。
スケーラビリティ。企業は、リソースを迅速にスケールアップまたはスケールダウンできます。
コスト効率。プロバイダーは従量課金制の料金を設定しているため、ハードウェアへの事前の投資が不要です。
使いやすさ。必要な管理は最小限です。

プライベート クラウド。プライベート クラウドは、単一の組織専用のクラウド環境であり、その組織が独占的にリソースを使用します。オンプレミスでホストされるか、サード パーティのプロバイダーによってホストされる場合があります。プライベート クラウドは、医療機関、金融機関、政府組織など、パフォーマンス、コンプライアンス、セキュリティに関して特定のニーズを持つ組織に適しています。

プライベート クラウドには以下の利点があります。
より厳格な制御。組織は、データ、アプリケーション、インフラストラクチャを、より厳格に監視できます。
カスタマイズ可能なセキュリティ。コンプライアンスや規制に関する特定のニーズに合わせてセキュリティが調整されます。
リソースの分離。リソースは他の組織と共有されません。

ハイブリッド クラウド。ハイブリッド クラウドは、パブリック クラウドとプライベート クラウドを組み合わせたもので、データやアプリケーションは両方の間でシームレスに移動できます。このアプローチにより、コストとパフォーマンスを最適化する柔軟性が提供されます。ハイブリッド クラウドは、ワークロードが変動する場合や、ディザスター リカバリーのニーズ、段階的なクラウド移行に最適です。

ハイブリッド クラウドには以下の利点があります。
ワークロードの柔軟性。組織は、機密性の高いタスクにはプライベート クラウドを使用し、スケーラビリティを求める場合はパブリック クラウドを使用できます。
コスト最適化。必要に応じてパブリック クラウドのリソースを使用することで、経済的にワークロードをスケーリングできます。

マルチクラウド。マルチクラウドは、特定の要件を満たす目的や、ベンダー ロックインの回避、冗長性の向上のために、異なるプロバイダーの複数のクラウド サービスを使用することを指します。これは、特化した機能、パフォーマンスの向上、堅牢なディザスター リカバリーを求める大企業によく使用されます。ただし、このアプローチでは、多様なツール、プラットフォーム、ポリシーを調整する必要があるため、管理の複雑さが増します。

マルチクラウド アプローチには以下の利点があります。
プロバイダーの柔軟性。企業は、タスクごとに最適なクラウド サービスを選択します。
リスクの軽減。単一のプロバイダーへの依存を減らすことで、組織はレジリエンスを高め、リスクを軽減できます。

クラウド セキュリティはなぜ重要なのですか?

クラウド セキュリティは、クラウド環境にホストされている機密データとアプリケーションを保護するために重要です。ストレージ、処理、コラボレーションのためにクラウドへの依存度が高まる中で、企業は、不正なアクセス、データ侵害、データ漏洩サイバー攻撃などのリスクに直面します。

効果的なクラウド セキュリティには、暗号化、アクセス制御、リアルタイムの脅威検出と応答などの対策が含まれており、機密情報の保護、クリティカルなアプリケーションの整合性の維持に役立ちます。マルチクラウド環境を保護するエンドツーエンドのソリューションも欠かせません。

生成 AI は、クラウド セキュリティにおいて重要なツールになりつつあります。生成 AI は、脅威をリアルタイムに検出して応答することで、データ侵害のリスクを最小限に抑えます。また、膨大なデータを分析して、従来のセキュリティ対策では見逃される可能性があるパターンや異常を特定することで、脅威インテリジェンスを強化します。

堅牢なクラウド セキュリティは、企業が環境の可視性を向上させて混乱を回避するか迅速に回復できるようにすることで、ダウンタイムを最小限に抑え、クリティカルなシステムやデータへの継続的なアクセスを維持します。このレジリエンスは、顧客との信頼を維持し、長期的な成功を持続するために不可欠です。

クラウド セキュリティはどのように機能しますか?

クラウド セキュリティは、セキュリティを早期に導入すること、リスクを継続的に減少させるためのプロアクティブなアプローチを採用すること、統合されたセキュリティによって迅速に修復することで導かれます。

クラウド セキュリティは、リソースを保護するために設計されたツールとテクノロジのスイートを基盤とします。これには、ネットワーク保護のためのファイアウォール、転送中および保存中のデータを保護するための暗号化、ユーザーのアクセス許可を制御するための ID およびアクセス管理 (IAM) システムが含まれます。侵入検知および防止システム (IDPS) が、クラウド環境内の疑わしい活動を監視する一方で、エンドポイントのセキュリティが、クラウドにアクセスしているデバイスの安全を確認するためにチェックを実行します。

別のアプローチでは、生成 AI を搭載したクラウドネイティブ アプリケーション保護プラットフォーム (CNAPP) を使用します。CNAPP は、複数のクラウド セキュリティ ソリューションを 1 つの傘の下に統合する単一のコマンド センターとして機能します。これには、クラウド セキュリティ態勢管理 (CSPM)、マルチパイプライン DevOps セキュリティ、クラウド ワークロード保護プラットフォーム (CWPP)、クラウド検出および応答 (CDR)、クラウド インフラストラクチャ エンタイトルメント管理 (CIEM)、クラウド サービス ネットワーク セキュリティ (CSNS) が含まれます。 CNAPP は、ソフトウェア ライフサイクル全体にわたって脆弱性を検出して軽減し、進化する脅威に対して堅牢なセキュリティを提供します。CNAPP は、生成 AI を使用して、リアルタイムの分析情報、自動化された脅威検出、プロアクティブなリスク管理を提供することで、攻撃面を縮小し、動的なクラウドネイティブ環境でのレジリエンスを強化します。

クラウド セキュリティには明確なポリシーと手順が必要です。組織は、データ アクセス、ストレージ、共有のルールを確立し、従業員やパートナーがベスト プラクティスに従うようにする必要があります。定期的なセキュリティ評価と監査によって脆弱性を特定し、インシデント応答計画によって侵害時の迅速なアクションをサポートします。ポリシーには、法律および規制による基準を満たすためのコンプライアンス対策や、攻撃や障害が発生した場合のデータ復旧に役立てるための定期的なバックアップ手順も含まれます。

クラウド セキュリティは、セキュリティ上の義務をクラウド サービス プロバイダー (CSP) と顧客の間で分担する共同責任モデルに基づいて構築されています。CSP は通常、ハードウェア、ネットワーク、物理データ センターを含むインフラストラクチャのセキュリティに責任を負います。一方で顧客は、自社のデータ、アプリケーション、ユーザー アクセスの保護に責任を負います。たとえば、サービスとしてのソフトウェア (SaaS) 環境では、プロバイダーはアプリケーション自体をセキュリティで保護しますが、顧客はユーザーのアクセス許可を管理し、アプリケーション内の自社データを保護する必要があります。この共同責任のアプローチにより、両者は堅牢なセキュリティ態勢に貢献できます。

高度なテクノロジの統合、包括的なポリシーの実装、共同責任モデルの遵守によって、クラウド セキュリティは、現代のサイバー脅威から防御する、回復性がある環境を作り出します。

クラウド セキュリティにおける一般的なリスクと脅威

ハイブリッド環境とマルチクラウド環境は、スケーラビリティと柔軟性を提供する一方で、セキュリティ リスクと脅威ももたらします。一般的な課題には以下のものがあります。

攻撃面の拡大。クラウドネイティブな開発が増えると、データ、アプリ、インフラストラクチャの分散が進み、攻撃者が悪用できるエントリー ポイントが増えます。

生成 AI がもたらす新しい攻撃面。生成 AI によって、生産性を大きく向上させることができますが、偶発的なデータ露出を含むセキュリティ リスクがもたらされる可能性もあります。生成 AI モデルをトレーニングするためにユーザーが機密情報をアップロードすると、クリティカルなデータが意図せず露出する可能性があります。

データ侵害と漏洩。クラウド ストレージやデータベースは、攻撃者の標的となることがよくあります。機密データを公開バケットに残す、暗号化の強度が弱い、認証情報が侵害されるなどの設定ミスは、データ侵害や偶発的な漏洩を引き起こす可能性があります。

変化するコンプライアンス規制。変化する規制を遵守できない場合、高額な罰金、法的制裁、顧客の信頼の喪失につながる可能性があります。マルチクラウド環境は、共同責任モデルや、CSP 間で異なるセキュリティ基準によって複雑さを増します。

クラウドの構成エラー。クラウド サービスにおける設定ミスは、不適切なアクセス制御や、専門知識の欠如、見落としによって起こり、データ侵害やコンプライアンス違反につながる可能性があります。設定ミスの例として、セキュリティで保護されていないストレージ バケット、アクセス許可が過剰な IAM ポリシー、公開された管理コンソールなどがあります。

内部関係者による脅威。内部関係者による脅威は、悪意のある場合でも偶発的な場合でも、重大なリスクをもたらします。クラウド環境への特権アクセスを持つ従業員や契約者、パートナーが、意図的または偶発的に、機密データの公開、設定ミス、脆弱性の導入を引き起こす可能性があります。

クラウド セキュリティのための有用なツールと手久遠露地

クラウド セキュリティには、多様な環境にわたる脅威に対処するための専門的なツールとテクノロジが必要です。概要は次のとおりです。

クラウドネイティブ アプリケーション保護プラットフォーム (CNAPP)。CNAPP は、開発からランタイムまで、クラウドネイティブ環境全体にわたる包括的な保護を提供するために、複数のセキュリティ コンポーネントを統合した統一フレームワークです。CNAPP には以下のものが含まれます。
  • クラウド セキュリティ態勢管理 (CSPM)。クラウド インフラストラクチャ内の設定ミス、コンプライアンスの問題、リスクを特定して修正することで、安全な環境を維持します。
  • コードとしてのインフラストラクチャ セキュリティ。デプロイ前に脆弱性を検出してポリシーを適用することによって、テンプレート内の安全な構成をサポートします。
  • データ セキュリティ態勢管理 (DSPM)。クラウド環境全体で機密データを発見、分類、保護することに焦点を当て、不正なアクセスや漏洩を防ぎます。
  • 継続的インテグレーションと継続的デリバリー (CI/CD) パイプラインを強化することでソフトウェア開発ライフサイクルを保護する DevOps セキュリティ。これは、依存関係スキャンや、脆弱性管理のためのランタイム脆弱性評価を含むセキュリティ チェックを CI/CD パイプラインに統合することによって実現します。
  • AI 搭載のセキュリティ態勢管理 (AI-SPM)。AI を活用してリアルタイムに脅威を予測、検出、応答することで、リスクに関する高度な分析情報と自動修復を提供します。
  • クラウド インフラストラクチャ エンタイトルメント管理 (CIEM) および露出管理。クラウド環境における過剰なアクセス許可を管理および制限し、最小限の特権アクセスのみを付与することで攻撃面を縮小します。
     
セキュリティ情報イベント管理 (SIEM)。SIEM は、複数のソースからのログとセキュリティ イベントの集約、分析、関連付けを行い、リアルタイムの監視、インシデント検出、コンプライアンス レポートを提供します。

拡張検出と応答 (XDR)。XDR は、エンドポイント、ネットワーク、クラウド環境にわたって脅威の検出、応答、修復を統合することで、攻撃の全体像を把握できるようにし、応答時間を短縮します。

侵入検知および防止システム (IDPS)。IDPS は、疑わしいアクティビティがないかネットワーク トラフィックを監視して分析することで、潜在的な侵入やポリシー違反を特定します。防止メカニズムによって、検出された脅威はリアルタイムにブロックされます。

エンドポイント保護プラットフォーム (EPP)。EPP は、マルウェア、ランサムウェア、不正アクセスから保護することで、クラウド環境に接続されたデバイスを保護します。高度なプラットフォームには、保護の強化のための行動分析と機械学習が含まれます。

データ損失防止 (DLP)DLP ツールは、許可されていない方法で機密データがアクセス、共有、送信されるのを防ぎます。保存中、転送中、使用中のデータにポリシーを適用することで、コンプライアンスをサポートし、違反を軽減します。

エンドポイントでの検出と対応 (EDR)。 EDR は、エンドポイントのアクティビティをリアルタイムに監視して分析することで、マルウェア、ランサムウェア、不正アクセスなどの脅威を検出、調査し、応答するセキュリティ ソリューションです。

セキュリティ露出管理 (SEM)。SEM は、攻撃面のプロアクティブな管理、重要なアセットの保護、露出リスクの検出と軽減に役立つセキュリティ コンテキストを、アセット情報に付加します。

コンプライアンスおよび規制の考慮事項

クラウド環境を使用する組織は、データ セキュリティ、プライバシー、整合性を保護するために、さまざまなコンプライアンスと規制基準を遵守する必要があります。

主要なフレームワークには、以下のものがあります。
  • 一般データ保護規則 (GDPR)。個人情報とプライバシーを保護するための欧州連合の法律です。これは、組織に対し、堅牢なセキュリティ対策の実装、プライバシーに対する個人の権利の尊重、データ侵害が発生した場合は 72 時間以内の関係機関への通知を義務付けています。
  • 医療保険の携行性と責任に関する法律 (HIPAA)。米国における機密性の高い医療情報の保護を定めています。保護された医療情報を取り扱う組織は、機密性を確保し、不正アクセスを防ぐために、管理上、物理的、技術的な保護策を実装する必要があります。
  • ISO/IEC 27001。情報セキュリティ管理システムを確立、実装、維持、改善するための国際標準です。これは、セキュリティ管理に対するリスクベースのアプローチに重点を置いており、脆弱性の特定、制御の適用、定期的な監査の実施を企業に求めています。
  • National Institute of Standards and Technology (NIST) サイバーセキュリティ フレームワーク。特定、保護、検出、応答、回復の 5 つのコア機能を通じて、サイバーセキュリティ リスク管理のための構造化されたアプローチを提供します。業界標準に合わせて組織のセキュリティ プラクティスを調整し、サイバー脅威に対する全体的なレジリエンスを強化するために広く使用されています。
  • Center for Internet Security (CIS) は、サイバー防御のためのベスト プラクティス ソリューションを特定、開発、検証、促進、維持することを使命とする非営利団体です。世界中の政府、ビジネス、学界におけるサイバーセキュリティと IT の専門家が持つ専門知識を活用しています。 

クラウド セキュリティにおける現在のトレントや新しいトレンドはどのようなものですか?

クラウド セキュリティは、テクノロジの進歩と、クラウド環境の複雑さの増大に後押しされて、ますます高度化する脅威に対処するために進化し続けています。現在のトレンドや新しいトレンドとして、以下のものがあります。

最新の AI アプリケーションの保護。組織における生成 AI テクノロジの採用が急速に進む中で、サプライ チェーン攻撃、プロンプト インジェクション、データ侵害などの脅威から、これらのアプリケーションを適切に保護する必要があります。

ゼロ トラスト アーキテクチャこのアプローチでは、すべての従業員とデバイスを検証し、ネットワーク内外での暗黙的なの信頼を制限することによって、厳格なアクセス制御を適用します。

“シフトレフト” アプローチ。シフトレフトは、開発ライフサイクルの初期にセキュリティを統合し、デプロイ前に脆弱性が特定され、対処されるようにします。自動化されたセキュリティ テストとコンプライアンス チェックを CI/CD パイプラインに組み込むことで、組織はリスクを軽減し、コードの品質を向上させ、安全なソフトウェアの提供を加速させることができます。

サーバーレス セキュリティ。サーバーレス コンピューティングは、クラウド プロバイダーがインフラストラクチャとサーバーを管理する必要があるため、動的な度合いの高さとサード パーティ サービスへの依存により、セキュリティに関する独自の課題が生じます。サーバーレス セキュリティは、一時的なワークロード、API エンドポイント、基盤となるクラウド プラットフォームを保護するために必要です。

量子耐性暗号ソリューション。量子コンピューティングは、従来の暗号アルゴリズムに潜在的なリスクをもたらすため、クラウド環境における量子耐性暗号ソリューションの必要性が生じています。

コンテナーのセキュリティ。コンテナーのセキュリティは、コンテナーとオーケストレーション プラットフォームの保護を含みます。組織は、コンテナー化されたワークロードを保護するために、コンテナー関連のイベントを可視化し、悪意のあるコンテナーを廃止すると同時に、ランタイム中でも悪意のあるアクティビティを検出するツールを必要としています。

継続的な脅威露出管理 (CTEM)。CTEM は、脆弱性が悪用される前にプロアクティブに特定、評価、軽減できるよう支援します。CTEM は、クラウド環境にわたってセキュリティ リスクを継続的に評価することで、変化する脅威に適応し、潜在的な攻撃面を最小化する動的防御戦略をサポートします。

クラウド セキュリティ ソリューションの選択

ハイブリッド環境とマルチクラウド環境への企業の依存度はますます高まっているため、包括的なクラウド セキュリティ ツールとプロセスを実装することが重要です。効果的なクラウド セキュリティは、リスクの軽減と規制コンプライアンスの維持に役立つだけでなく、運用のレジリエンスの向上、イノベーションの促進、顧客との信頼構築にもつながります。

適切なクラウド セキュリティ ソリューションを選択することは重要です。Microsoft のクラウド セキュリティでは、生成 AI 搭載の統合型クラウドネイティブ アプリケーション保護プラットフォーム (CNAPP) を提供し、セキュリティとコンプライアンスを統合してクラウドの脅威からの防御を支援します。

安全な開発のサポート、コンテキストに応じた態勢管理によるリスクの最小化、最新の脅威からのワークロードとアプリケーションの保護に、Microsoft Cloud のセキュリティがどのように役立つのかについて、詳細情報をご覧ください。 

よく寄せられる質問

  • クラウド セキュリティとは、クラウド コンピューティング環境でホストされるデータ、アプリケーション、インフラストラクチャを保護するテクノロジ、ポリシー、手順、制御のセットです。
  • クラウド セキュリティの一例は、ユーザー、役割、サービスに必要なアクセス許可のみを付与する、最小特権の原則を適用することです。これには、使用されていないアクセス許可を定期的にレビューして削除することも含まれます。

    別の例は CSPM であり、クラウド環境の設定ミス、コンプライアンス違反、セキュリティ リスクを継続的に監視し、組織が強固なセキュリティ態勢を維持するのに役立てます。
  • クラウド セキュリティはサイバーセキュリティの専門分野のひとつで、クラウド環境に関連する課題と解決策に焦点を当てたものであるのに対し、サイバーセキュリティは、あらゆるタイプの環境におけるデジタルおよびオンラインのあらゆる脅威を網羅する、より広範な分野を指します。

Microsoft Security をフォロー